芝1200mにおけるディープ産駒の傾向 短距離苦手イメージだが実際のデータは?

JRA-VANデータラボ

今週の北九州記念にも有力ディープ産駒が出走

 今週末に行なわれる北九州記念の出走予定馬で有力視される1頭が、前走のCBC賞を制したアレスバローズだ。同馬の父ディープインパクトには短距離戦を苦手とする印象もあるが、実際のところ芝1200mではどのような成績を収めているのだろうか。そこで今回は「芝1200mにおけるディープインパクト」に関するデータを調べてみたい。集計期間は、ディープインパクト産駒が最初に中央競馬のレースに出走した10年6月20日から今年8月5日まで。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

芝・距離別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最初にディープインパクト産駒の芝における距離別成績を確認しておきたい。表1を見ると、好走率が高いのは1500mから2400mにかけての距離ということがわかる。一方、1400m以下や2500m以上の距離では好走率が若干ダウン。やはりというべきか、今回のテーマとなる芝1200mは、基本的には得意な条件とはいえないようだ。このことを踏まえたうえで、それでも狙える条件があるのかどうかを調べていこう。

年度別成績

表2 ※2018年は8月5日まで 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は年度別成績。まだ産駒が少なかった2013年までは、芝1200mでもなかなか高い好走率を記録していたのだが、古馬の産駒も増えてきた2014年から2015年にかけては好走率を落とした時期があった。その後、2016年以降は複勝率28%前後で安定。ディープインパクト産駒の数が十分に増えたことで、芝1200mに適性がある産駒の見極めがしやすくなり、好走率も落ち着いてきたのかもしれない。

牡牝・年齢別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は牡牝および年齢別成績で、セン馬は牡馬に含めている。牡牝別の成績から見ていくと、牡馬と牝馬の好走率はほぼ同等。出走数、好走数ともに牝馬のほうが多いこともあって、牝馬のほうが芝1200mに向いているような印象もあるが、データ上では明確な差はない

 次に年齢別成績。際立つのは2歳の好走率で、ディープインパクト産駒が2歳戦の芝1200mに出走してきた場合は狙ってみてもいいだろう。以降、3歳と4歳の好走率は同程度で、5歳になるとややダウン。6歳になるとさらに下がり、7歳以上では好走例自体がない。このあたりは加齢の影響と考えられ、一般的な傾向に準じてよさそうだ。

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