Bリーグ2023-24CS・PO戦力ランキング
記事
今シーズンのチャンピオンシップ(以下CS)進出争いはかつてないほどの混戦を極めた。ワールドカードの2チームは最終節まで決まらない状況。さらには西地区の優勝争いはレギュラーシーズン最終戦までもつれた。
それだけに今シーズンのCSはどこが勝ってもおかしくないと言えるだろう。組み合わせも興味深いものとなった。CSは5月10日から戦いの火蓋が切られる。
(企画構成:バスケットボールキング)
※オフェンス、ディフェンス、それぞれ50点満点、総合100点満点で採点
順位 | チーム名 | オフェンス | ディフェンス | 合計 |
---|---|---|---|---|
1 | 宇都宮ブレックス | 45 | 48 | 93 |
1 | アルバルク東京 | 45 | 48 | 93 |
3 | 三遠ネオフェニックス | 48 | 44 | 92 |
4 | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ | 46 | 45 | 91 |
4 | 広島ドラゴンフライズ | 44 | 47 | 91 |
6 | 琉球ゴールデンキングス | 45 | 45 | 90 |
6 | シーホース三河 | 44 | 46 | 90 |
8 | 千葉ジェッツ | 46 | 43 | 89 |
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リーグ全体1位の宇都宮と3冠を目指す千葉JがQFで対決
最終節までもつれたCS進出争いがついに決着し、8チームが顔を揃えた。それらを見渡すと、昨シーズンのCSに出場できなかった3チームの躍進が目を引く。宇都宮ブレックスはオフェンス面の課題をDJ・ニュービルの獲得などで解消し、シーホース三河は新任のライアン・リッチマンヘッドコーチがディフェンスを大きく改善。三遠ネオフェニックスは故障者の発生を最小限にとどめた結果、リーグトップのオフェンス力を誇るチームとなった。昨シーズンにはなかった強みを持ったことが、今回のCS進出に結びついたことがよくわかる。
所属地区別で見ても、最終盤まで大激戦となった中地区で勝ち残った三遠と三河は面白い存在になるだろう。いずれもBリーグ以前には優勝の経験があるものの、年々レベルの上がるBリーグではポストシーズンからも遠ざかっていた。古豪復活なるかという点で要注目だ。
昨シーズン4チームをCSに送り込んだ西地区からは今回3チームの進出にとどまったが、ディフェンスが向上した広島ドラゴンフライズはエースガード寺嶋良の戦線離脱をしっかりカバー。名古屋ダイヤモンドドルフィンズも昨シーズン同様に故障者が多発しながら、崩れることなく従来のオフェンス力を発揮し、西地区7連覇を目指した琉球ゴールデンキングスを抑えて初の地区優勝を果たした。
一方、連覇が途切れた琉球だが、リーグ2位のオフェンスリバウンドは昨シーズンと変わらぬ脅威を相手に与え続けており、短期決戦ではより大きな意味を持ってくるだろう。何より、昨シーズンの初制覇の経験は強みとなる。
東地区からは過去にリーグ制覇の経験がある強豪チームが、CSをより面白くしてくれるだろう。リーグ全体1位の宇都宮は一昨シーズンにワイルドカードから頂点まで駆け上っただけに、勝負強さは折り紙つき。その時の主力が多く残っていることも心強い。Bリーグで唯一連覇を経験しているアルバルク東京もかつてワイルドカードからの優勝を経験。Bリーグ初の3度目の優勝がかかるこの2チームには、ディフェンスという絶対的な武器がある。そして、千葉ジェッツはリーグ戦こそ苦しんだ感もあるものの、天皇杯とEASLを制覇。伝統とも言える短期決戦や一発勝負のトーナメント戦での無類の強さは対戦チームにとって脅威以外の何物でもない。ワイルドカード下位からの大逆転も十分に考えられる。
組み合わせも興味深い。トーナメント上側にはB1制覇の経験のあるチームが並び、反対に下側はファイナル未経験のチームが揃った。いずれにしても、チーム間の格差は小さく、クォーターファイナルからハイレベルなせめぎ合いは必至。優勝経験チームが風格を示すか、新王者誕生なるか、今回のCSも見どころ満載だ。
文=吉川哲彦