セ・パ新人王レースを読む DeNA東・オリ山本がリード、対抗馬は?
パはオリックス・山本が最右翼
高卒2年目ながら、山本(右)はすでにブルペンに欠かせない存在となった 【写真は共同】
その他、今井達也(埼玉西武)や堀瑞輝(北海道日本ハム)、大竹耕太郎(福岡ソフトバンク)らプロ初勝利を挙げたフレッシュな面々も新人王資格を持っているが、成績的に及ばない。
その中で、セ・リーグ同様にリリーフ陣が奮闘している。13年のドラフト1位入団の加冶屋蓮(福岡ソフトバンク)は昨季まで1軍登板4試合のみだったが、今季は開幕から中継ぎで力強いピッチングを続けて球宴にも初出場。ここまで48試合登板で2勝1敗19ホールド、防御率3.15と存在感を見せている。
そして、それ以上のインパクトを残しているのが、高卒2年目の山本由伸(オリックス)である。150キロを超える直球とカットボールを武器にセットアッパーとして快投を続け、8月10日には10代投手では史上初の30ホールドポイントをマーク。ここまで42試合に登板して4勝1敗26ホールド1セーブ、防御率2.40の好成績を残している。疲労の蓄積が心配だが、このまま好投を続けられれば新人王の勲章が大きく近づく。
猛追する鷲の新リードオフマン
2000年以降、セ・リーグでは00年・金城龍彦(横浜)&01年・赤星憲広(阪神)、05年・青木宣親(ヤクルト)&06年・梵英心(広島)、10年・松本哲也(巨人)&11年・長野久義(巨人)、16年・高山俊(阪神)&17年・京田陽太(中日)と野手陣が2年連続で新人王を受賞するパターンが続いた。そしてパ・リーグでは昨季、源田壮亮(埼玉西武)が19年ぶりの野手選出となった。
記者投票となるために、成績だけでなく「印象度」も重要になる新人王のタイトル。歴史的猛暑の夏を乗り越えて“人生に1度”の勲章を手にするのは誰か。成績を伸ばすチャンスは、まだ残り2カ月ある。