【JMCシリーズ】名古屋ウィメンズマラソン2025展望 ~JMCシリーズⅣ女子最終戦。東京世界選手権のマラソン日本代表が決まる~

日本陸上競技連盟
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【アフロスポーツ】

2日の「東京マラソン2025」をもって、男子のジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅣ(23年4月~25年3月)が終了。女子は9日の「名古屋ウィメンズマラソン2025」が最終戦となる。同時に「東京2025世界選手権」のマラソン日本代表選考レースも最終戦。女子のマラソン日本代表がいよいよ決まる。

東京世界選手権のマラソン日本代表は、JMCシリーズⅣチャンピオン(第108回日本選手権者)で、かつ参加標準記録(女子は2時間23分30秒)を突破するか、基準ワールドランキングで資格を得ることが内定条件の一つとなっている。

また、選考レースで日本記録を樹立した選手もマラソン日本代表に内定することとなっており、選考レースの最終戦となる今大会で、日本記録(2時間18分59秒)を更新して日本人トップになった選手は、東京世界選手権の代表内定となる。

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◆JMCシリーズⅣトップは安藤の2591ポイント。加世田ら、上回れるか。

【アフロスポーツ】

まずはJMCシリーズⅣの女子ランキングを確認してみよう。

2日の東京マラソンでは、安藤友香(しまむら)が2時間23分37秒で日本人トップとなり、JMCポイントを2591ポイントに伸ばしてランキングトップに躍り出た。今大会、このポイントを上回る選手が出なければ、東京世界選手権の参加標準記録を突破している安藤が、女子マラソン日本代表の1枠を獲得できる見込みだ。

では、エントリー選手のなかで安藤を上回る可能性のある選手は!?

すでに欠場を発表している新谷仁美(積水化学)を除くと、もっとも高いポイントを保有しているのが加世田梨花(ダイハツ)だ。まだJMCシリーズⅣの条件を満たしていないため、ランキングには反映されていないが、ここまでに2519ポイントを獲得している。しかし、まだ安藤のポイントは上回っておらず、今大会は1306ポイント以上を獲得する必要がある。これはタイムと順位に換算すると、2時間19分47秒を上回って日本人1位になることが条件となる。

加世田の自己ベストは22年ベルリンマラソンでマークした2時間21分55秒。この記録により、東京世界選手権の参加標準記録をすでに突破している。昨年の名古屋ウィメンズマラソンは2時間22分11秒で4位。先月の丸亀国際ハーフマラソンでは、日本歴代4位となる1時間7分53秒をマークするなど調子は良さそうだ。今大会は自己記録を大きく更新し、東京世界選手権の日本代表を決めることができるか。

続いて高ポイントを保有しているのが、佐藤早也伽(積水化学)だ。現在までに2460ポイントを獲得しており、完走すればシリーズⅣランキングで、賞金が授与される8位以内にランクインする。トップに立つには1332ポイント以上が必要となり、記録と順位は2時間17分16秒以内で日本人トップが条件。この点では厳しい状況だが、シリーズⅣの8位以内を確定したい。東京世界選手権の代表争いという点では、日本記録(2時間18分59秒)を更新して日本人トップであれば代表が内定する。自己記録は22年ベルリンマラソンでマークした2時間22分13秒。昨年11月の全日本実業団対抗女子駅伝では3区で区間6位、総合2位という成績を収めた。

また、JMCシリーズⅣで2273ポイントを保有する上杉真穂(東京メトロ)も招待選手としてエントリーしている。他選手の結果次第ではあるが、完走すればランキングで8位以内に入る。自己ベストは22年大阪国際女子マラソンでマークした2時間22分29秒。昨年、10年在籍したスターツから東京メトロに移籍をし、11月には同チーム初の全日本実業団対抗女子駅伝出場を果たした。

JMCシリーズⅣにおいて、現在ランキング8位(2232ポイント)の光恒悠里(十八親和銀行)はエリート部門にエントリー。同じくエリート部門で出場予定の筒井咲帆(ユニバーサルエンターテインメント)は、今大会完走すれば2330ポイントが有効となり、光恒を上回って8位以内にランクインする可能性がある。

◆五島、和田らスピードランナーの初マラソンにも期待。

【アフロスポーツ】

そのほか招待選手には、昨年のゴールドコーストマラソンで自己ベストの2時間24分22秒をマークした中村優希(パナソニック)と、パリオリンピック10000m日本代表の五島莉乃(資生堂)がエントリーした。五島は、今大会が初マラソン。トラックでは昨年の日本選手権10000mで自己ベストの30分53秒31をマークし、パリオリンピック決勝では日本勢トップの11位に入った。今年1月の都道府県対抗女子駅伝ではアンカーを務め、区間7位でまとめている。どのような初マラソンとなるか。

また、エリート部門にエントリーしている和田有菜(JP日本郵政グループ)も初マラソンとなる。名城大時代は、5000mで学生歴代9位となる15分25秒14をマーク。1月の都道府県対抗女子駅伝ではアンカーを務めた。実業団3年目に挑むフルマラソンだ。女子の初マラソン日本最高記録は2時間21分36秒。最近の男子レースでは、初マラソン日本最高記録が更新され続けているが、その波に乗ってくるか。

女子のJMCシリーズⅣ最終戦「名古屋ウィメンズマラソン2025」は、9日9時10分にスタート。バンテリンドームナゴヤを発着する名古屋ウィメンズマラソンコースは、比較的アップダウンも少なく、好記録が期待できる。

東京世界選手権の女子マラソン日本代表争いでは、参加標準記録を突破している選手が、加世田を含め9名。選考レース(大阪国際女子マラソン、東京マラソン)でもっとも速い記録を出しているのが、大阪国際女子マラソンで小林香菜(大塚製薬)が出した2時間21分19秒となっている。選考レース最終戦となる今大会は、この記録を上回る選手が現れるか。女子マラソンの日本代表が、いよいよ決定する。

【大会概要】

大 会 名 :名古屋ウィメンズマラソン2025
開催日程:
2025年3月9日(日)9時10分スタート
コ ー ス :名古屋ウィメンズマラソンコース
    【バンテリンドーム ナゴヤ発着、日本陸上競技連盟、WA/AIMS公認コース】
ハッシュタグ:#名古屋ウィメンズ #JMCシリーズ #東京2025世界陸上への挑戦

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