宝塚記念過去10年の好走データまとめ 大外8枠、牝馬の激走に要注意

JRA-VANデータラボ

春G1の総決算レースは混戦模様か

 すでに新馬戦が始まるなど夏競馬に突入しているが、G1としては春の総決算となるのが宝塚記念だ。今年は21年ぶりとなる外国馬のワーザーも参戦。地元の香港ではG1を3勝している強豪だ。迎え撃つ日本馬は、昨年の勝ち馬サトノクラウン、復活を期すサトノダイヤモンドの「両サトノ」に加え、昨年の菊花賞馬キセキ、一昨年の秋華賞馬ヴィブロスなどが出走を予定。そんな春のグランプリを、過去10年のデータから展望してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。1番人気は過去10年で2勝も、複勝率80.0%と手堅い。4着以下に敗れた2頭は、15年15着のゴールドシップと17年9着のキタサンブラック。この2頭に共通するのは前走で天皇賞・春を勝っていたことで、長距離G1を好走した反動があったのかもしれない。2番人気以下はあまり好走率に差がなく、8番人気までは十分圏内といってよさそうだ。10番人気以下の好走例も皆無ではないが、好走率としてはかなり低く、回収率的にも狙いづらい。

枠番別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。なんといっても注目は、過去10年で8枠が6勝を挙げていることだ。たまたま人気馬が偏って入ったわけではなく、10年に8番人気1着のナカヤマフェスタ、15年に6番人気1着のラブリーデイ、16年に8番人気1着のマリアライトと、ダークホースも3勝を挙げている。また、2着がすべて2〜5枠から出ている点も興味深い。枠の傾向は当日の馬場状態に左右されやすい面もあるが、今年もどの馬がどの枠に入るか、しっかりと注意を払いたいところだ。

牡牝別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は牡牝別成績。ご覧の通り、近年の宝塚記念では牝馬の好走が目立ち、13年以降は毎年必ず1頭は牝馬が3着以内に入っている。15年にはデニムアンドルビーが10番人気2着、ショウナンパンドラが11番人気3着と牝馬2頭が穴をあけ、翌16年にも8番人気のマリアライトがドゥラメンテとキタサンブラックを撃破する大仕事を成し遂げるなど、まったくもって油断ならない。

年齢別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は年齢別成績。中心となるのは4〜6歳で、そのなかでは過去10年で半分の5勝を挙げた5歳の好走率がもっとも高い。単複の回収率も100%以上と優秀だ。一方、7歳以上は26戦して好走なし。最近は年齢だけでは軽視できなくなっているが、宝塚記念では高齢馬が苦戦している。

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