北海道シリーズ開幕!函館スプリントS 夏の格言どおりデータも牝馬推し!?

JRA-VANデータラボ

過去10年のレースをデータ分析

 今週から函館開催がスタートする。開幕を飾る重賞は函館スプリントSだ。過去10年のレースを分析し、同レースの傾向を探っていきたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

過去10年の函館スプリントS優勝馬と配当(09年除く)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは過去10年の優勝馬と主な配当を調べてみた(表1参照)。札幌開催で行われた09年を除く結果ではあるが、08年から11年は馬連配当が穏やかだった。それに伴い、3連複や3連単も大きな波乱はなかった。12年も馬連配当はかなり安かったのだが、同年からはレースの位置づけに大きな変化があった。それは中京競馬場の新装に伴い、サマースプリントシリーズが5戦から6戦へと変更されたことだ。函館スプリントS自体は、シリーズの開幕戦であることには変わりがないものの、その前後のレースに変更があった。CBC賞が函館スプリントSよりも前ではなく、後ろにきたのだ。したがって、12年以降はステップレースとしてCBC賞を使うというケースはなくなり、臨戦過程に違いが出てきた。

 そうした影響もあってか12年以降のレースはかなり波乱が多い。14年のガルボや16年のソルヴェイグは単勝3000円台の配当。表1からわかるように、大きな配当が続出している。よって、函館スプリントSは12年以降と、それ以前とで分けて考える手もありそうだ。

2012年以降の函館スプリントS好走馬

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 そこで表2では、12年以降の函館スプリントSで3着以内に好走した馬を記した。好走馬の共通項として挙げられる特徴は、牝馬が多いという点。かなり有名な傾向ではあるが、昨年もジューヌエコールが優勝した。牝馬で上位を独占したケースはないが、1頭も絡まなかった年も15年しかない。常に牝馬が絡んでくる可能性を念頭に置くべきだろう

 年齢的には3歳馬の活躍が目立つ。4歳馬も連対率では上々で、基本的には若い馬が良さそうだ。ただ、昨年は9歳馬のエポワスが3着に激走。高齢馬でも侮れない。

 前走レースとそこでの成績を調べると、好走馬は大きく3つのパターンに分けることができる。1つ目は前走1着馬。昨年2着のキングハートや、同3着のエポワス、15年1着のティーハーフなど、クラスを問わず前走芝の短距離で勝利していたタイプ

 2つ目は前走芝1600m以上のG1に出走していた馬。桜花賞やNHKマイルC、ヴィクトリアマイルなど特にマイルG1組の好走が目立つ。そこでの着順は全く問わず、二けた着順だろうがなんでもかまわない。1600mから1200mへの距離短縮で変わり身を見せられるかがポイントと言えそうだ。

 あとは前走芝1000〜1400mのオープンクラスのレースで5着以内に善戦している馬。15年2着のアースソニックは14番人気での激走だったが、その他の馬は函館スプリントSで上位人気に支持されていた。また、過去には芝1200mの重賞で3着以内の経験があった馬が多い。好調をキープしつつ、短距離重賞で地力がある馬が自然と有力になるということだろう。

 あとは高松宮記念や京王杯SCといった1400m以下の格上レースからきた馬をどうするべきか。ガルボやパドトロワといった馬が巻き返しているのだが、両馬は斤量58キロを背負っていた。そのためかレース当日の人気もあまりなかった。基本的には地力上位の馬が多くなりそうだが、こうしたタイプのみだけ狙うやり方でもいいかもしれない。

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