【DDT】 入江は石井の挑戦退けKO−D王座防衛 HARASHIMAを酒呑童子が救出

高木裕美

入江が元チームメートの石井と激突

KO−D王者の入江(右)が石井の挑戦を退け防衛に成功した 【写真:前島康人】

 20日のDDTプロレスリング「Audience 2018」東京・後楽園ホール大会では、満員となる1064人を動員した。

 メインイベントのKO−D無差別級選手権試合では、王者・入江茂弘が、かつての「チームドリフ」の盟友であった石井慧介の挑戦を退け、初防衛に成功した。

「チームドリフ」こと“チーム・ドリーム・フューチャーズ”は、入江、石井、そして高尾蒼馬の3人によって12年9月に結成。翌年1月には、新設されたKO−D6人タッグ王座の初代王者組に君臨した。だが、16年5.29後楽園大会を最後に解散。3人はそれぞれの道を歩むことになった。

 その後、入江はDDTを離れて海外遠征を重ねると、今年の4.29後楽園では、V11を達成した竹下幸之介の1年以上にわたる長期政権を打ち砕き、約4年8カ月ぶりにKO−D王座を戴冠。この入江に挑戦表明をたたきつけたのが石井であった。

王者・入江は「DDTの新しい景色を見せる」

大技を連発する激しい試合となった 【写真:前島康人】

 これが5度目の同王座挑戦となる石井は、壁やエプロンに入江の顔面を打ちつけると、入江もセントーン、タックルといった体格を生かしたパワー殺法。しかし、石井もミサイルキック、延髄斬り、ニーアタック、ジャンピング顔面蹴りなど、機動力でかき回す。入江はエプロンめがけブラックホールスラムで投げ飛ばすと、さらに、スクエア・アンド・コンパス、ビーストボンバー、垂直落下式タズミッションといった大技ラッシュ。石井もオーバーヘッドキック、ジャーマンスープレックス、捻りを加えた変形DDTからニールキック、変形エクスプロイダーで逆転を狙うが、入江が雪崩式デスバレーボム、キャノンボール、デスバレーボム、ビーストボンバーで勝利をもぎ取った。

 試合後、入江が右手を差し出すが、石井は握手を拒否。次の防衛戦について、5.29新木場1stRINGで行われるバトルロイヤルの優勝者を6.24後楽園で迎え撃つと聞いた入江は「どこの誰とでもタイトルマッチをやる。海外のレスラーともタイトルマッチをやってやる。今こうして、オレがベルトを持って、DDTの新しい景色を見せる」と宣言すると、共闘しているジェイソン“ザ・ギフト”キンケイド、渡瀬瑞基と共に3人でポーズ。DDTや日本といった枠にとらわれず、チャンピオンとして海外に広く打って出ることを訴えた。

HARASHIMAが酒呑童子のメンバーと握手 強力ユニット形成へ

DAMNATIONにリンチされていたHARASHIMAは酒呑童子のメンバーに助けられ、握手を交わす 【写真:前島康人】

 セミファイナルでは、スペシャルシングルマッチとして、HARASHIMAと高尾蒼馬が一騎打ち。スマイルスカッシュを裏切り、DAMNATION入りを表明した高尾が、悪の顔を見せつけ、勝利を奪うと、敗れたHARASHIMAを酒呑童子が救出した。

 メインで戦った入江、石井と共に、かつては「チームドリフ」を組んでいた高尾。チームが解散し、新たな居場所として選んだのが、HARASHIMA率いるスマイルスカッシュであった。だが、所属メンバーが次々と脱退していき、HARASHIMAもプロレスリング・ノアの丸藤正道との越境タッグ「ハラシマルフジ」でKO−Dタッグ王座を巻いたことで、スマイルスカッシュに対する気持ちが離れていってしまった高尾は、何と悪の軍団DAMNATION入りを決意。HARASHIMAに襲い掛かっていった。

 怒りの収まらないHARASHIMAは、いつもの爽やかなスマイルを完全に封印。ゴングと同時に高尾にビッグブーツをたたき込むと、場外でミドルキックを連発。だが、セコンドの遠藤哲哉が試合に介入し、高尾もテーピングを使ったチョーク攻撃。HARASHIMAはジョン・ウーで高尾の背中を金具に強打させると、さらに雪崩式ブレーンバスター、ファルコンアロー。だが、高尾はレフェリーの目を盗んで急所蹴りを放つ。高尾がツバを吐きかけると、HARASHIMAもお返しにツバ攻撃。エルボー合戦からHARASHIMAが延髄斬りでダウンを奪うが、佐々木大輔が木曽レフェリーの足をつかんで場外へ引きずり出し、カウントを阻止。リング上がレフェリー不在となる中、HARASHIMAがハイキックから蒼魔刀を狙おうとするが、佐々木に足をつかまれる。逆に高尾が金具への蒼魔刀からイスで頭をブチ抜き、ジントニックを発射。ようやくリングに戻った木曽レフェリーが3カウントをたたいた。

 試合後、DAMNATIONのメンバーがHARASHIMAを取り囲み、謝罪の強要からリンチを見舞うと、高尾も一緒になってHARASHIMAの顔面を踏みつけるが、そこに酒呑童子のKUDO、坂口征夫、高梨将弘が駆けつけ、HARASHIMAを救出。すかさずDAMNATIONが逃走する中、HARASHIMAが右手を差し出すと、KUDO、高梨、坂口の3人と握手をかわし、4人で退場。ユニット再編成の波が活性化しているDDTマットにおいて、超強力なチームの誕生が決定的となった。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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