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大坂なおみは“なおみ・キャンドル”!?
松岡修造が語る全仏テニス見どころ

日本女子勢の強みは「ミスをしない事」

松岡さんは、奈良くるみら日本女子全体の活躍にも期待を寄せる
松岡さんは、奈良くるみら日本女子全体の活躍にも期待を寄せる【写真:Shutterstock/アフロ】

――錦織選手や大坂選手以外に注目している選手はいますか?


 女子なら奈良さんでしょうか。女子は(勝ち上がる選手が出てくる)可能性が十分にあるように見えます。ただ今は、いろいろな努力もしていて、その突破口がどこにあるか分からないと思うんです。僕が見ていて感じるのは、「攻撃しなければいけない」というプレーをしてしまっていて、それによってミスがすごく多い。

 日本の女子テニスの良さは、ミスをしない事なのです。そこの1番の武器を良い形で守りながらしていけば、本当にチャンスがあると思います。


――攻め急いでしまうという事ですか?


 攻めないといけないんですよ、攻めないとチャンスがない、それで自分のテニスを一所懸命に変えています。ただ攻め過ぎ。そこは本当に難しいところですが、相手にとって一番うれしい事はしぶとい選手からミスがたくさん出ること。例えばもしもナダルがどんどんミスをしてくれたら、(相手にとって)こんなにうれしい事はない。それはコーチを含めてみんなが分かっていて、その際どいところを戦っていると思います。

 本当の自分の武器をうまくつくりながら、自分のテニスができたときには、十分に突破口が見つかっていくと思います。


――そこも全仏で注目したいポイント?


 全仏に限らず、いつでも可能性があると思っています。特にクレーコートで言うと、日本人選手はオムニ(砂入り人工芝コート)も含めてクレーを多く経験している、滑るのがうまいです。決して不得意なコートではないと思います。

ATPツアーで、ダブルス専門選手として活躍するマクラクラン勉(奥)。世界ランクでもトップ30入りしている
ATPツアーで、ダブルス専門選手として活躍するマクラクラン勉(奥)。世界ランクでもトップ30入りしている【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

――男子ダブルスでは、マクラクラン勉選手がトップ30(世界25位)に入って頑張っています。注目度としてはいかがですか?


 マクラクランの良さは動きです。ダブルスにとっての動きと、あとは気持ちがすごく強いです。

 どちらかと言うと、靖崇(内山/北日本物産。楽天ジャパン・オープンでペアを組み優勝)が早くダブルス専門になってほしいという思いが強いですね。彼はシングルスでも頑張っているから、こういう言い方は失礼かもしれませんが、本当にダブルス専門になって戦ったらトップ10くらい行けるのではないでしょうか(※編集部注)。

 試合中にメンタルが弱くなったとしても、マクラクランがすごくカバーしてくれる。だから自分本来のテニスが、マクラクランとだったらできると思います。日本人ペアで、しかもグランドスラムにずっと出場できるのだったら、こんなにすごい事はないと思います。


※マクラクランはダブルス専門としてプレー。ドイツのヤン・レナード・ストルフ、フランスのユーゴ・ニス、米国のニコラス・モンローらを中心にペアを組んでいる。

クレーは気候の影響大 “跳ねるハードコート”化することも

――あらためて、松岡さんが見る全仏の一番の注目ポイントは?


 映像ということで言えば「赤」ですね。あとは「音」。滑る感覚とか。テニスを見るという上では、全仏が一番、映像として見る面白さがある。僕は(放送ブースがある)センターコートの上から試合を見ていますが、映像をとおして見ることもたくさんあります。現地にいますが、見ているものはみなさんと一緒です。全仏の音と滑りに選手の雰囲気や調子がすごく出るので、中継をしているときにはものすごく注目しています。そこを見て頂けると楽しいかもしれません。

松岡さんは、全仏について「寒暖差が激しい」大会と話す。気候条件によってコートの状態は大きく変わる
松岡さんは、全仏について「寒暖差が激しい」大会と話す。気候条件によってコートの状態は大きく変わる【写真:ロイター/アフロ】

――ウィンブルドンは雨、全豪オープンは暑さ、四大大会では気候の特徴もいくつかあると思います。全仏の気候面での特徴をうかがえますか?


(日によって)寒暖差が激しいですね。特に寒くなった時のコートの状況は相当、僕は嫌いでしたね。ものすごく(球足が)遅くなるし、滑りも変わってくるし。でもそれは1番、クレーコーター(クレーコートが得意な選手)が好きな状態だと思います。伊達(公子)さんに聞くと、「その場で棄権してもいいくらいのコートの変わり様」になります。


――昼間か夜の試合かでも、コートの状態はかなり変わりますか?


 それはもちろん。(球足の)速さも違います。でも1番は雨が降るか、あとは気候がどんよりとしている(湿度がある状態)か、晴れ晴れとしているかですね。晴れているときの感覚は、ハードコートよりもむしろボールが跳ねる。“跳ねるハードコート”というイメージがありますね。フェデラーが優勝したときは、相当天候が良かったです。ハードコート感覚でサーブ&ボレーを何度もやっていましたから。


――クレーは球足が遅いとか、一般的に言われる特徴だけでは当てはめられない部分もあるのですね?


 そうですね。どちらかと言うと、「晴れていると球が速い」というイメージは強いです。ただそういう事への対応も踏まえて、全部オールマイティーなのがラファエル・ナダル(スペイン)だと思います。


――松岡さんご自身の、全仏の思い出はありますか?


 全仏では、その年に決勝までいったピーター・コルダ(チェコ、元世界2位)という選手に2回戦で対戦して2セットアップで勝っていて、その場面で雨による中断。試合再開したところから逆転されるという事がありました。やはり本当に天候によって変わっちゃうコートだなと思いましたね。


 ただコートの雰囲気とか、フランスという国の雰囲気とかいうのは、グランドスラムの中では一番好きでした。だからクレーコートは嫌いじゃなかったですし、自分にとってもさわやかな気持ちで迎えるグランドスラムでしたね。


 ウィンブルドンの前のグランドスラムとして、(クレーでラリーが続くので)選手としてもたくさんボールが打てる大会です。全仏でクレーの季節が終わって、グラス(芝コート)に行くと、(芝コートでの試合の特徴として)ラリー数がものすごく少なくなってしまいます。全仏というのは、そういう意味でもものすごく大事な大会なのです。

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【放送日】5月26日(土)夜7時〜[WOWOWプライム] ※無料放送


■『全仏オープンテニス』

【放送日】5月27日(日)〜6月10日(日)連日生中継[WOWOWライブ] ※第1日無料放送


詳しくは番組オフィシャルサイト(wowow.bs/tennis)へ!

http://www.wowow.co.jp/sports/tennis/

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