馬場も気になる? 高松宮記念データ予想 コース改修後は先行抜け出しが圧倒的有利

JRA-VANデータラボ

前走オーシャンS組の着順別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 主要3レースでの結果だが、前哨戦とはいえ着順は大事になる。例えば、オーシャンS組を見ると表3のようになる。オーシャンSでの着順別成績だが、10着以下に敗れていた馬の巻き返しはない。6〜9着からの巻き返しも厳しく、ハクサンムーンのみ。よって基本的には1〜5着に入線していた馬となる。ただ、必ずしも勝ち馬の成績が優秀というわけではない。前走4着馬の複勝率が50%で、12年にカレンチャンが1着となっている。ただ、同馬は前年のスプリンターズSの覇者。その他の好走馬も見るとキンシャサノキセキなど、G1級の実績馬が多い。

 上がり馬としては前走阪急杯やシルクロードS組からの方が多い印象。同レースで好走している馬が勢いに乗り、G1でもいい走りをしている。

結論

表4 今年の高松宮記念の出走予定馬 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 それでは今年の高松宮記念の出走予定馬を見ていこう。昨年のスプリンターズSの好走馬や、前年の高松宮記念の好走馬が揃って出走予定となっている。ただ、逆に言うと新鮮味がやや薄い印象がある。前哨戦のオーシャンSを制したキングハートや、阪急杯を制したダイアナヘイローは新興勢力というほどではない。シルクロードSを制したファインニードルも、もはや上がり馬とは言えない。

 ただ、実績十分のレッドファルクスレッツゴードンキが高確率で末脚を生かす競馬をしてくるという点で、付け入るスキがありそうだ。先行して抜け出すのが勝ちパターンであるこのレースでは、単勝狙いが妙味となるかもしれない。

 前走オーシャンSで好位から捌いて好走したのはキングハート。そして、シルクロードSを先行抜け出しで制したのがファインニードル。同レースでセイウンコウセイは逃げたが、昨年の高松宮記念を制した時は好位抜け出しだった。イメージ的にはこの3頭に勝機があってもいい。

 阪急杯を勝ったダイアナヘイローは逃げなくても強い競馬ができるかどうか。人気の一角となりそうなダンスディレクターは、昨年の阪神Cからの直行で、過去に好走例がないローテーションとなっている。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント