本田を想起させた堂安のスーパーゴール 代表落ちも「しっかり結果を出すのみ」

中田徹

「早くステップアップしていかないと負けていく」

日本代表には選出されなかった堂安だが、「しっかり結果を出すのみ。続けていきたいと思います」と語る 【Getty Images】

 この後、インターナショナルマッチウイークにより、2週間ほどのブレークに入る。

「3月の代表に入れなかったことで(ワールドカップ・ロシア大会行きに)厳しさが増したのは自分でも分かっています。ベテランの選手だったら、本番でバンと入ることもあると思うんですけれど、若くて急に呼ぶことなんて、戦術も分からない中で、なかなか厳しくなっていると思う。確かに目標はブレていないですけれど、そこだけじゃなく、違うところにも目標を合わせながらプレーしていきたいと思っています」

 違うところに目標を合わせる――。その意味を堂安は「僕の契約からしても、来年のチームはまだ分からないですし、そこもいろいろ意識してプレーしていきたいと思っています」と説明する。

 現在、堂安はガンバ大阪からフローニンゲンに期限付き移籍でプレーしている。オランダでは「フローニンゲンは堂安の買い取りオプションを行使する」と見られているが、堂安は夏のステップアップも頭の片隅に置いているようなのだ。

「1年でステップアップ、1年半でステップという気持ちでフローニンゲンに来ている。ここにとどまっている時間はもうない。こうやって対戦した(AZの)選手もオランダ代表と聞いて、よりいっそう焦ります。早くステップアップしていかないと負けていくんだろうなと思って、どんどんやってステップアップしていきたいという気持ちがありますね」

 実は、親しい選手たちとの会話の中で、堂安は代表発表の1〜2週間前には選ばれないことを悟っていたという。

「よくインスタグラムのコメントとかで『堂安が代表に入れば』とか、(書き込みを)くれるんですけれど、『いや、俺、(入らないの)分かっていたし』って(思っていた)。親は落ち込んでいましたけれどね。でも一回だけで腐らずやっていきたい。しっかり結果を出すのみ。続けていきたいと思います」

 目標の二桁ゴールまであと3つ。堂安が「いけるでしょ!」と元気よく言い切った。

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著者プロフィール

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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