レベルの差が浮き彫りとなった首位決戦 ラ・リーガは再びバルサの独走状態に
カンプノウでの敗戦を“教訓”にできるか
カンプノウでの一戦は、アトレティコ・マドリーにとって、より高みを目指すための良い“教訓”となるだろうか 【写真:ロイター/アフロ】
メッシは中盤まで降りて攻撃の組み立てに関わることが多く、コウチーニョも中盤からペナルティーエリア手前までが主なプレーエリアであるため、前線でディフェンスラインの注意を引きつける選手はスアレス1人しかいなくなってしまう。圧倒的にボールを支配しながら、それほど多くのゴールを決めることができていないのはそのためだ。
インサイドMFやサイドバックが2列目からゴール前に走り込む攻撃の形は効果的ではあるものの、今のチームにはメッシ以外にドリブルで局面を打開できる選手がいない。破格の移籍金を払って獲得したウスマン・デンベレにはその役割が期待されていたが、まだ彼はチームにも新たな環境にも順応することができていない。
アトレティコ・マドリーは今季のラ・リーガでも準主役級の存在感を発揮してきた。だがトップレベルのライバルを直接破るためには、より大胆に勝利を奪いにいく姿勢が必要とされている。そのために、クラブはベースとなる堅守を維持しつつ、多額の資金を投じて大型補強を敢行しているのだ。
逆転優勝の可能性が低くなったカンプノウでの敗戦は、シメオネとアトレティコ・マドリーがさらなる高みへ挑んでいく上で、良い“教訓”となるかもしれない。
(翻訳:工藤拓)