EL埼玉とは今シーズンすでにカップ戦で2試合戦った。ただし、ホームで敗れると、アウェイでの一戦は、前半に高和芹夏のゴールで先制し、後半も良い形で試合を進めながら、後半アディショナルタイム、ラストプレーのCKからセカンドボールを叩き込まれ、土壇場で同点に追い付かれた。それだけにリーグ戦では勝利を収めたい思いは強い。EL埼玉の強みはハッキリしている。粘り強い守備と、鋭いカウンターだ。三菱重工浦和レッズレディースがAFC Women's Champions League 2024/25に出場している関係で20日に行われた浦和とのリーグ第4節でも、相手の再三の攻撃を1点でしのぐと、後半アディショナルタイム、C大阪もやられた瀬戸口梢のミドルシュートで同点に追い付き、昨シーズンの王者から勝点1をもぎ取った。攻守に自分たちの形を持っている厄介な相手だが、C大阪としてもやるべきことはハッキリしている。攻撃面では、「ゴール前は人数をかけて守ってくる相手に対し、どこが空いているのか、それをしっかり見て、見えたところでクオリティーを発揮してゴールを決めることがポイント」と鳥居塚伸人監督。前節はボランチで先発した荻久保優里がボール保持の際はアンカーに入り、脇阪麗奈が1つ高い位置に入るシーンも見られた。「個人的にコンディションはいい。パフォーマンスも順調に出せていると思いますが、ゴールがまだ取れていないので、取りたい」と話す脇阪の今季リーグ初ゴールにも期待したい。安定してボールを運ぶビルドアップに取り組んでいる今季だが、状況に応じて「シンプルに背後を狙う」(脇阪)意識も持っている。足元と裏を使い分け、EL埼玉の守備をこじ開けたい。守備面では、背後への抜け出しに優れた10番の吉田莉胡に加え、カップ戦では3番の松久保明梨にもクロスからゴールを脅かされた。前線に入る2人の動き出しをしっかり監視することがまずは重要になる。相手のロングフィードやクロスに対し、セカンドボールの争いで負けないこともテーマ。「ちふれは自分たちが攻めていても1本で決めてくる強さがある。失点ゼロで終われるように、最後まで集中して守りたい」と若きDFリーダー米田博美も決意を込める。