堂安律、オランダで高まるゴールへの意識 目標の2桁得点達成に必要な2つのプレー

中田徹

ゴール数を「リーグ戦だけで2桁にしたい」

リーグ戦だけで2桁得点を狙う堂安に必要なプレーとは? 【Getty Images】

 今季の目標である「カップ戦の1点を合わせて2桁ゴール」まであと4つと迫った。しかし「あと5点取りたい。リーグ戦だけで2桁にしたい。残り10試合、2試合で1点のペースでいける」と堂安は目標を修正した。

 目標達成の鍵となりそうなのが、ヘディングシュートと“チームとして奪う簡単なゴール”だ。

 VVV戦の後半、珍しく堂安がヘディングシュートを狙ったが、タイミングが合わず、シュートはゴールの枠を外れていった。

「上(のレベル)に行くためにはヘディングでの得点が必要だから、練習しています。ああいう『中に入っていく意識』が最近出てきました。これまでは、クロスに対してこぼれ球を待っていることが多かったのですが、今は得点を狙う意識が高まって、中に入っていくシーンが増えました。そこを意識していれば、自然と得点は増えていく」

 チームメートとショートパスを交わしながらボールを動かし、最後は堂安がフリーランニングで相手DFの裏へと飛び出し、味方からのスルーパスを引き出す場面も2度ほどあった。

「イメージとして良かった。あれをピンポイントで合わせてくれれば、自分の個人技による得点ではなく“簡単に見えるゴール”が増えてくる。そういう得点が増えていけば自然と2桁取れると思う」

 昨年12月、堂安には調子の悪さを数試合引きずってしまった苦い経験があった。それを今回は1試合でリセットし、価値あるゴールを決めた。

 19歳の堂安は1シーズンをマネジメントする力を蓄えつつある。そのことは、ゴールに匹敵する価値があると思う。

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著者プロフィール

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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