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巨人・吉川尚輝、「2番・二塁」への道
指揮官も認めるレギュラー筆頭候補
2月3日に行われた今キャンプ初のシートノックで、ショートの坂本勇人(左)と息の合ったコンビプレーを見せた吉川尚輝。坂本は「まだこれから」と厳しいが、レギュラー奪取へ期待感は高まる
2月3日に行われた今キャンプ初のシートノックで、ショートの坂本勇人(左)と息の合ったコンビプレーを見せた吉川尚輝。坂本は「まだこれから」と厳しいが、レギュラー奪取へ期待感は高まる【写真=BBM】

 チームが飛躍的な進化を遂げるとき、そこには大きなパワーを秘めた若き才能の存在がある。今回、注目するのは2017年の巨人ドラフト1位である吉川尚輝。脚力を生かした華麗でダイナミックな守備が売りで、「2番・セカンド」の筆頭候補に挙がる。

昨季、前半戦はしんどかった

 2016年秋に行われたドラフト会議で巨人から1位指名を受けて入団した吉川尚輝は中京学院大時代、昨季新人王を獲得した中日・京田陽太(日本大)と、大学ナンバーワン内野手の評価を二分する存在だった。1年前のこの時期にも「2番・セカンド」の候補と大きな期待を集めていたが、上半身のコンディション不良による出遅れで、結局1軍出場も5試合に終わっている。まずはそのルーキーイヤーから振り返ろう。


――プロ入り後、初のオフは充実の時間を過ごしたようですね。


 秋のキャンプを終えてから、台湾のウインター・リーグ(※2017アジアウインターベースボールリーグ。吉川はNPBイースタン・リーグ選抜の一員として出場して優勝に貢献)に参加させてもらって、12月中旬までピッチャーの生きたボールを見ていました。体を完全に休めたのは正月前後の数日だけなので、実戦感覚を持ったまま、その後のトレーニングもできましたし、1月に入ってからは坂本勇人さんと沖縄で自主トレをさせていただいて、体的にはすごく順調にキャンプインを迎えることができたと思います。


――昨季は新人合同自主トレで上半身のコンディション不良を訴え、その後のキャンプは3軍スタートと、出遅れてしまいました。


 入団して、1年間、ケガをしないことを最初に考えていたんですけど……。それを思えば、2年目の今季は最低限のスタートラインには立てたかなと思います。本当の勝負はここからですね。


――今季の話をする前に、昨季をどう捉えているのか教えてください。即1軍を期待する周囲の声も大きく、その自覚もあったと思いますが、結果的に多くの時間をファームで過ごすことになりました。


 入団前はキャンプ、オープン戦でアピールをして、開幕から1軍でプレーすることだけを考えていました。でも……ケガですよね。2軍の開幕戦には間に合ったんですが、プロのボールにすぐには対応できませんでした。体力的にも、ケガとリハビリの影響もあって、ついていけなかったので、前半戦はしんどかったです。


――プロのカベに跳ね返された、ということですか。


 3軍でずっと過ごしていたので、キャンプ中は実戦の機会がないんですよ。その時期にプロのスピードや変化球のキレを肌で感じることができなかった。オープン戦や練習試合などを経験できていれば、その後はある程度の予想をつけて、練習にも、実際の打席にも生かすことができたと思うんですが、そういう機会がないまま、イースタン・リーグ開幕を迎える1週間前くらいに2軍に昇格しました。その開幕戦から試合に出させていただくことになるんですが、初めのころはスピード、変化球のキレなど、戸惑うことばかりでしたね。結果を出して、アピールするどころではなかったです。後半戦からは、練習量を増やし、体力も追い付いてきて、思うような結果が出たり、プレーができるようになったかなと思いますけど。

いい印象を与えられた1軍最終戦

――当初、思い描いていたプランとは異なるかもしれませんが、2年目以降の飛躍を考えると、ファームとはいえ公式戦103試合に出場して、1年間、プロのサイクルを経験できたことは、プラス面もあったのではないですか。


 そうですね。大学は春、秋のリーグ戦だけで、1年間野球をし続けるのは初めてでした。もともと体力もないほうだったので、いい経験ができたと思いますし、どんな形であっても、開幕から試合に出続けられたことは収穫でした。その中で、課題にしていたのはバッティングです。振る量を増やしたり、スイングスピードを上げるためにティー打撃から強く振るということを意識したり。成果を少しずつ、実感しています。


――5月に1度、1軍に昇格し、2試合を経験して再びファームに戻りましたが、ここで感じることも多かったと思います。


 このままじゃダメだな、と。味方ももちろんですが、守備に就いていても相手のスイングスピードに差を感じましたし、1軍にいても自分だけが場違いというか、浮いている感覚がありました。だからこそ、早くこのレベルに追い付きたいと思いましたし、この舞台で自信を持ってプレーできるようにやらなければいけないなと。


――シーズン終盤には2度目の1軍昇格を果たし、チームの最終戦(10月3日vs.東京ヤクルト)では「2番・セカンド」で先発出場。プロ初安打を含む3安打、1盗塁、1犠打と、いいイメージを持って締めくくれたのではないですか。


 先発は僕を含めて若手中心でしたし、次のシーズンにつなげていくアピールの場だと思っていたので、結果が出て少しはいい印象を与えることができたのかなと思います。自然とファームでやってきたことが出せましたし、気持ちの面でも「1軍だから」と考えることなく、いつもどおり。何となくですが、「こういうふうにやっていけばいいのかな」とイメージすることができましたね。

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