1月の複勝率は驚異の65%! 関西・藤原英昭厩舎はこの条件で買え

JRA-VANデータラボ

競馬場別成績(平地)

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 競馬場別では、関西の主要2場では阪神よりも京都が好成績。また、ローカルでは中京と新潟の好走確率が高く出ている。京都は栗東トレセンから近く、中京もローカルの中では輸送距離が短い。また、新潟は道路の関係で距離の割に輸送がしやすいとも言われており、全体としては「栗東から行きやすいところ」の成績が良い傾向だ。今なら、小倉の複勝率や回収率が低いことには注意したい。また、東西別では、関東地区のダート戦で好走確率、回収率とも大きく低下している。ディープインパクトなど芝向きと思われる血統の馬が多い厩舎だが、関西にかぎればダート戦の成績も決して悪くない。

クラス別成績(平地)

表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 クラス別の成績では、特に新馬戦の好成績が目立ち、複勝率は60.2%をマーク。単勝回収率はひと息ながら、複勝回収率は95%と高い。ここから未勝利、500万、1000万までは複勝率40%台で、1600万以上になると好走確率は低下する。ただ、重賞では複勝回収率114%と、複勝率こそやや下がるものの妙味は十分。昨年はG1・大阪杯で7番人気のステファノスが2着、その他重賞でも京成杯オータムHで11番人気・ガリバルディが2着になるなど、穴馬も好走を見せている。

騎手別成績(騎乗30回以上、複勝率順)

表9 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表9は騎手別の成績(集計期間中騎乗30回以上の全騎手、複勝率順)である。表の一番下に記したように、全体的には「よく乗る騎手」のほうが好走確率や回収率は高く、たまにしか乗らない騎手は低くなる。騎乗数トップの福永祐一騎手は、複勝率51.7%で、複勝回収率も88%と上々の数字を記録するなど、騎乗30回以上の騎手なら複勝率上位7人までが複勝率45%以上、複勝回収率80%以上だ。そんな中では、騎乗数2位の岩田康誠騎手が複勝率42.0%と厩舎全体のほぼ平均値(平地42.1%)、複勝回収率も76%にとどまるのは少々気になるところだ。

 以上、今年好ダッシュを決めた藤原英昭厩舎の成績を分析してみた。好走確率が高いと、回収率は平均的なところに落ち着いてしまいがちなものだが、狙える条件や、逆にあまり狙いたくない条件もいくつか見られた。ほかにも、生産者別で出走数最多のノーザンファーム生産馬は複勝回収率83%だが、馬主別でサンデーレーシングの所有馬は同100%になるなど、馬主、生産者から切ってもおもしろそうなので、興味のある方はぜひTarget frontier JVなどのJRA-VAN対応ソフト、アプリで調べていただきたい。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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