AJCCは世代交代の一戦となるか? 7歳アクターよりも4歳3頭に有利なデータ

JRA-VANデータラボ

アメリカJCC近5年の前走レース別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走レース別成績。表の黄色で強調した金鯱賞組と福島記念組がともに好成績をあげているが、どちらとも今年は出走予定馬がいない。ただし、この2つに共通するのは中山以外の芝2000m戦であるという点だ。実際に前走2000m組は【2.5.2.23】で、連対率21.9%・複勝率28.1%と高い。ただし、中山金杯組だけ不振で、その他の場所なら好相性といえそうだ。

 また、ステイヤーズS組や有馬記念組といった前走中山コースだった馬はのべ【2.2.2.36】。出走数の半分以上を占めているが、連対率9.5%・複勝率14.3%とイマイチ。レースの格に関わらず、前走中山以外の馬の方が期待値的には狙えそうだ

アメリカJCC近5年の前走人気別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は前走人気別成績。表の黄色で強調した前走1番人気だった馬が一昨年のディサイファら2勝をあげ、連対率・複勝率50%と優秀だ。また、前走2番人気だった馬も13年ダノンバラードが勝利し、複勝率75%と非常に高い。どちらとも単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

 該当数こそ少ないものの、好走馬の約半数を占める前走2番人気以内だった馬には注目しておきたい。

アメリカJCC近5年の種牡馬別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は種牡馬別成績。ディープインパクト産駒が一昨年のディサイファら最多の2勝をあげ、連対率・複勝率44.4%と高い。昨年も2着ゼーヴィントが該当しており、15年を除いて毎年3着以内馬を出している。また、ジャングルポケット産駒も14年ヴェルデグリーンが勝利し、複勝率66.7%と好相性を誇っている。

今年の中山芝2200m2戦の脚質別成績

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表7は今年行われた中山芝2200m戦2戦での脚質別成績。サンプル数こそ少ないものの、2勝ともに逃げ・先行馬があげており、好走馬の大半を占めている。ペースにもよるが、差し・追い込み勢には厳しく、道中前目につけた馬に有利な今開催の中山芝2200mの傾向が出ている。

結論

表8 今年のアメリカJCCの出走予定馬(1/17現在) ※全馬出走可能。ブラックバゴは回避予定。 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今年の出走予定馬は表8のとおり。

 実績では15年の有馬記念勝ち馬であるゴールドアクターで断然。美浦所属馬で先行できる脚質もデータ的に合っているが、昨年の宝塚記念以来というのは間隔が開きすぎだろう。一昨年のオールカマー以来勝ち星から遠ざかっており、久々でいきなりやれるかどうかは疑問が残る。

 データ的には明け4歳勢のミッキースワローレジェンドセラーを推奨したい。ミッキースワローは2走前のセントライト記念で皐月賞馬アルアインを豪快に差し切って勝利している。前走の菊花賞は極度の不良馬場でのもので参考外。血統的には祖父がディープインパクトで母父ジャングルポケットと、表6で示した近5年の種牡馬傾向にも合っている。

 レジェンドセラーは近2走で1000万下、1600万下と連勝。関東馬で前走1番人気、また先行できる脚質も合っている。馬体を増やしながら連勝しており、かなり力をつけているのだろう。重賞初挑戦でも期待できる一頭だ。他では同じく4歳馬のダンビュライト。前走2000m組で前走1番人気も強調材料で、先行できる脚質も合っている。これら4歳馬3頭を中心に馬券を組み立てていきたい。

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