【新日本プロレス】オカダは失神KO ジェリコが内藤襲撃 みのるは棚橋のIC王座を強奪し宣戦布告

高木裕美

NEVER6人タッグは再びベルトが移動

NEVER6人タッグ王座は再びバレットクラブの3人へ移動 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 NEVER無差別級6人タッグ選手権試合では、前日に新王者に輝いたばかりのバレッタ&矢野通&石井智宏組が一日にして王座転落。前王者のバッドラック・ファレ&タマ・トンガ&タンガ・ロア組が返り咲いた。

 前日は5チーム参加のガントレットマッチ形式で争われた同王座だが、この日は通常の6人タッグ戦。矢野が得意のインサイドワークでかき回したり、石井がファレの巨体をジャーマンスープレックスで投げて健闘するも、トンガ&ロア兄弟がバレッタに合体のトンガツイストを見舞い、トンガがガンスタンでフィニッシュ。ベルトを一日ぶりに取り戻した。

オメガが飯伏を救出 バレットクラブに亀裂

オメガとCodyが衝突。その間には飯伏の存在もあったが、バレットに亀裂か 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 バレットクラブの三代目リーダー、ケニー・オメガに不穏な空気が漂い始めた。

 オメガは前日のダブルメインイベントで、WWEスーパースターのクリス・ジェリコとの壮絶な死闘を制し、IWGP USヘビー級王座を死守。昨年のプロレス大賞ベストバウトを受賞したオカダ・カズチカ戦に続き、またしても全世界が注目する中で評価を上げ、仲間からも尊敬される存在となったはずであった。

 この日は第4試合にマット・ジャクソン&ニック・ジャクソンとの“THE ELITE”で6人タッグ戦に出陣。前日に大流血した頭には包帯を巻き、痛めたワキ腹はテーピングでガチガチに固めた状態でありながらも、息の合った3人合体キックなども繰り出し、チームの勝利に貢献した。

オメガがジェイ・ホワイトを勧誘。しかし、一度はTシャツを着たものの、オメガに一撃を食らわす 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 続く第5試合はタグチジャパンvs.バレットクラブの10人タッグマッチ。Codyがデビット・フィンレーをアメリカンナイトメアで仕留め、勝負ありかと思われたが、試合後、Codyが飯伏幸太を急襲。前日のドームで飯伏に敗れた屈辱を晴らすべく、イスで殴りかかろうとしたところ、なんと、オメガが救出。かつて、DDTプロレスリングで「ゴールデン☆ラヴァーズ」を結成していたオメガと飯伏の急接近に、会場内からは「ケニー」コールが沸き起こった。だが、当の飯伏は命拾いしたとばかりに、早々に退場。残ったのは、同じバレットクラブ同士でありながら、完全に対立関係に陥ったオメガとCody。しばしにらみ合った両者だが、Codyが一応はリーダーを立てる形で引き下がると、オメガは「バレットクラブをもう一度強くするために新メンバーを迎えたい。“スイッチブレイド”ジェイ・ホワイトだ」とホワイトを呼び寄せ、バレットクラブのTシャツを手渡して勧誘。ホワイトもこれを着込むと、オメガと抱き合って応えるが、その直後にまさかのブレードランナーを炸裂。ホワイトはすぐさまTシャツを脱ぎ捨て、バレットクラブ入りを拒否した。

 オメガは2年前の1.5後楽園で、当時のバレットクラブのリーダーであったAJスタイルズを襲撃し、追放。自分が新リーダーに成り代わった。「歴史は繰り返す」「因果応報」と言うが、今度は自分が追い落とされる立場となってしまうのか。US王者としてのオメガの首を刈りに行くのは、Codyなのか、ホワイトなのか。そして、かつての盟友・飯伏との今後の関係はどうなるのか。ひとつだけ確実なのは、オメガと飯伏の絆を、今でもファンは信じて待ち続けているということだろう。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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