【RIZIN】RENA、3年連続の大みそかMMA戦へ「忘年会を諦めて新年会と祝勝会を」

長谷川亮

MMAの距離が自分に合っている

オープンフィンガーでの戦いにも慣れてきている 【(C)RIZIN FF/Sachiko Hotaka】

――今回は準決勝で寝技を得意とするアイリーン・リベラ選手が相手となりますがいかがでしょうか?

 寝技が得意な選手とは何人かやってきて、その中でも1番手足が長くてラバーガードが得意ですけど、そこに入らなければ問題ないかなと思います。どう引き込まれないかというのが1番ポイントで、クロスガードの中にさえ入らなければ、MMAなのでパウンドだったり打撃で全然対応できると思います。

――その打撃に関していえば、MMAのオープンフィンガーグローブにようやく慣れてきたということを言われていましたが、やはり通常のボクシンググローブとは異なる面が大きいのでしょうか?

 全然違いますね。ボクシンググローブでは自分の拳が痛いと感じたことがなかったので。オープンフィンガーグローブは殴られる方も殴る方も痛いんです。打ち方も違うし、ガードしていてもオープンフィンガーだとパンチが入ってくるんですよね。そういう面ではダブルブロックのガードをしていても意味がないし、ガードをしているとタックルに入ってきたりとかもあるので、距離も違います。ブロックでなく距離でかわすようにしないと、打撃の距離ってタックルに入られる距離でもあるんです。だからその距離をズラしながら、ですね。

――最近はMMAでもボディブローを効果的に使っていますが、これは元から得意だったのが、MMAの距離やオープンフィンガーに慣れて生かせるようになってきたのでしょうか?

 距離感が分かってきたのと、立ち技より総合のタイミングや距離の方が私は合うんです。どうしても立ち技だと距離が詰まってしまうんですけど、それが総合だといい距離で保てるので、逆に倒せる距離になるというか。たぶん総合の距離感、タイミングが自分に合うんだと思います。

1回きりの挑戦のつもりだったが「もう少し上を見たい」

MMA挑戦は1回きりのつもりだったが、今は「もう少し上を見たい」と話すRENA。そこに向かうためにまずはRIZINのベルトを確実に巻くつもりだ 【写真:長谷川亮】

――決勝の相手は浅倉カンナ選手とマリア・オリベイラ選手、どちらを想定していますか?

 本当はアリーシャ・ガルシア選手が上がってくると思っていたんですけど、ガルシア選手もタックルが得意なのにオリベイラ選手を倒せなかったし、倒されてもまた立ってきていたので、どの展開になるかだと思います。カンナ選手がタックルに入れるのかどうか、本当に微妙なラインなので、どっちが上がってくるのか正直分からないです。だからどちらが来てもよいように練習をしています。

――総合では初となりますが、トーナメント自体はこれまで「Girls S‐cup」もありましたし、十分経験を積んできていますね。

 そうですね、ケガはあっても結局やるしかないし、痛い部分があった方がより集中ができます。前回の試合(アンディ・ウィン戦)でもケガがあってあまりパンチが打てなかったんですけど、その中でも違う練習を集中しながらできて、いろいろな不安もありましたけどケガがあった分、集中できたのでああいう結果につながったのかなと思うし、ケガがあると逆に燃えます。

――女子の戦いをRIZINで切り開いてきたRENA選手ですが、「今回のトーナメントを勝ってスタート」という発言がありました。これにはどんな思いがあるのですか?

 チャレンジで1回だけと思ってやったMMAがこういうトーナメントにも出て自分でも楽しくなってきて、ここまで来たらもう少し上を見たいなという気持ちが出てきました。もし今回取れたのであれば世界も少し見えてくるので、まだまだですけどその夢に向かう、スタートラインが今回のベルトだと思います。ですので、取らなきゃっていう感じです。もうここ数年は忘年会は諦めて、新年会と祝勝会を楽しみにして頑張ります(笑)。

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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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