ボクシング界に見る五輪戦士たちの活躍 世界戦のリングに立つ選手たちは?

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リオ五輪のライト級で優勝したロブソン・コンセイサオ(左)はプロ転向後、4戦全勝(3KO)をマークしている 【Getty Images】

 2016年夏に開催されたリオデジャネイロ五輪から1年以上がたち、プロ転向したボクサーたちのデビュー戦もひと通り済んだ。12年ロンドン大会女子ミドル級に続き、連覇を成し遂げたクラレッサ・シールズ(22=米国)のように、早くも世界王者になった選手もいるが、ほとんどはプロでは夢半ばといった状態。そんなオリンピアンたちの途中経過を見てみよう。

金メダリストは5人がプロ転向

 リオデジャネイロ五輪のボクシング競技は男子が10階級、女子が3階級で実施された。13人の金メダリストが誕生したわけだが、そのうち男子は3人、女子は2人がプロに転向した。

 男子ライト級で優勝したロブソン・コンセイサオ(29=ブラジル)は3度目の五輪で最も高い表彰台に乗り、その3カ月後には大手のトップランク社と契約を交わしてプロデビューした。以来、コンスタントに試合をこなし、4戦全勝(3KO)をマークしている。ブラジル国民の期待に応えられるか。

 ライトウェルター級で金メダルを獲得したウズベキスタンのサウスポー、ファツリディン・ガイブナザロフ(26)は、拠点を米国に定めて今年4月にプロ転向。デビュー戦ではいきなり1回にダウンを喫したが、2回に逆転KO勝ちを収めた。これで慎重になったのか2戦目、3戦目はいずれも8回判定勝ちに留まっている。

 フランスにスーパーヘビー級金メダルをもたらしたトニー・ヨカ(25)は、6月のデビュー戦で12戦全勝の相手に2回KO勝ち。10月の第2戦では6回判定勝ちを収めている。まずまず無難なスタートといっていいだろう。12年ロンドン五輪スーパーヘビー級金メダリストのアンソニー・ジョシュア(28=イギリス)はデビューから2年半で世界王者になったが、ヨカはトップ戦線に割り込むにはもう少し時間がかかるかもしれない。12月に第3戦が予定されている。

 女子では今年8月にシールズがWBCとIBFのスーパーミドル級世界王座を獲得し、早い出世を果たした。4戦全勝(2KO)。シールズと同様、2大会連続で金メダルを獲得したフライ級のニコラ・アダムズ(35=イギリス)は、今年4月に4回判定勝ちでデビュー。通常、女子の試合は1ラウンド=2分制だが、アダムズは男子と同じ3分で戦うことを熱望。5月の第2戦ではその願いがかない、3回TKO勝ちを収めている。年齢のこともあり、来年あたりには大きな勝負に出そうだ。2戦2勝(1KO)。

 リオデジャネイロでは初戦となる2回戦で惜敗したが、その前のロンドン大会ではライト級を制覇しているケイティー・テイラー(31=アイルランド)は、今年10月にWBA女子世界ライト級王座についた。デビューが昨年11月だから、11カ月でプロの世界一になったことになる。7戦全勝(4KO)。早くも12月に初防衛戦を計画している。

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