ダービー2着馬を「血のデータ」が後押し ハンデ重賞アルゼンチン共和国杯の座談会

競馬専門紙「優馬」

力の差はハンデで埋まる 穴はコレだ!

こちらも注目の3歳馬セダブリランテス(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

西田「私は、もう一頭の3歳馬、いまだ無傷のセダブリランテスに期待します。古馬とは初の手合わせとなりますが、ラジオNIKKEI賞勝ち時の2着馬が新潟記念で4着だったのなら、ある程度の算段は立っています。菊花賞を目標としていたくらいですから、距離延長もむしろプラスと言えますし、54キロのハンデも魅力ですね」

デスク「この馬も、秋緒戦に予定していたセントライト記念を直前に回避したほどだから、けっして順調に来れたわけではないんだよな」

大江原「深刻な脚部不安ではなく、挫跖による異常歩様で大事を取っただけだから、その影響はもうないと見ていいよ。放牧先でも調整がうまく進んだようだし、陣営も“前走あたりとは変わらない良い状態で臨めそう”とのこと。ただ、個人的には距離が鍵と思うんだ。兄のモンドインテロが長目の距離で活躍しているとはいえ、ベストは2000m前後との印象が否めないんだよ」

小島「無傷の3連勝、という戦績は魅力的ではありますが、久々となる上に初の古馬との対決で距離も未知数なら、安易に飛びつけないですよ。だったら、同じ54キロのハンデでも面白いと思えるデニムアンドルビーを穴馬に推したいですね。7歳の秋を迎えて、さすがに往年の力を期待するのは酷ですが、この馬なりに復調気配は見せています。アルバート以外なら抑え込むだけの力は残っていると思いますよ」

目黒「前走のオールカマーの取材時は“さすがに年齢的なものが出てきているのかも”という声も陣営から出ていましたが、レース内容は決して悪くなかったと思います。“あまり得意とは思えない中山2200mという条件で、終いはけっこう、伸びていましたからね。それにレースを使った後の雰囲気がいい。だいぶ以前のピリッとした感じが戻ってきましたし、これならいいレースをしてくれるかも、という感触はあります”とは辻野助手。加えて“今回は有力馬と斤量差がありますからね。先週までの道悪競馬で、だいぶ外差しが決まるようになっているはずですし、展開がうまく向いてくれれば”と、満更でもない様子でしたよ」

久光「僕は、格下からの挑戦となるソールインパクトを狙ってます。なかなか勝ち切れない決め手不足の馬ですが、2400mでは馬券を外したことがないように、スタミナは豊富です。2度の坂越えでタフな今回の舞台は自身の出走最長距離ともなりますが、より良さが生かせる可能性が十分。手頃なハンデも背中を押すと思います」

瀬古「僕が陣営に色気を感じたのがレコンダイトですね。前走の京都大賞典は、あくまで叩き台という印象が強かった仕上げでしたが、メンバー2番目となる33秒台の上がりで5着にまで追い上げましたし、一叩きされて型通りの良化も見せています。北村友騎手も“前走時より動きが素軽くなっている”と上々の感触をアピールしていましたし、このレースこそ過去2回で結果が出ていませんが、同じ舞台の目黒記念ではこれまで2・4・5着と好走している馬です。“夏をうまく過ごせたので、いつもの秋より毛ヅヤがいい”という音無師の言葉を信じたいですね」

守屋「前走でオープン初勝利を果たしたプレストウィックの勢いも見逃せませんよ。前の馬を交わすとソラを遣うところは相変わらずでしたが、それでも勝たせたあたりはさすがルメール騎手。今回は初騎乗のシュミノー騎手になりますが“クセは伝えているし、調教に跨ってもらったらメリハリの利いたいい動きをしていた。好感触をつかんでもらったよ”と、武藤師が笑顔で語っていたのは印象的でしたね。さらに“今週は良馬場でやれそうだけど、その前の2週が道悪だったし、高速馬場にはならないだろう。時計がかかるのもこの馬にはプラスだよ”と強調材料を挙げていました。大事に使われてきて、馬自体はまだまだ若いですし、チャンスは十分あると思いますよ」

デスク「そんなところか、と思ったら、馬場ちゃんの◎が残ってたな」

馬場「ここ2走は全く競馬に参加できていないサラトガスピリットですが、それまでの一連のレース内容と53キロの軽ハンデを考えれば、穴として狙う価値はありますよ。本来は東京コースも合う馬だと思いますしね」

デスク「そうか。馬場ちゃんは、オールカマーでは俺と一緒に◎だったデニムアンドルビーを見限ったんだな。まぁ、俺は来るまでこの牝馬を買い続けるけど……」

木谷「来る前に引退するシナリオもありそうですが……。いずれにしろ、メンバーを見渡すと高齢馬ばっかりで、まるでウチの、もとい、どこかの会社みたいですよね(笑)。かといって3歳馬2頭は人気しそうですし、ここは敢えて最高齢9歳のカレンミロティックでも狙ってみましょうか。キタサンブラックを追い詰めたあの姿をもう一度……」

デスク「なになに、今回のメンバーをウチの会社になぞらえた上で、狙いは9歳馬……。木谷、お前ってヤツは(涙)」

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競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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