ドラフト直前、各球団の「穴」を探る! 高校生に逸材そろう今回のポイントは?

ベースボール・タイムズ

広島:即戦力左腕と未来への布石を!

【ベースボール・タイムズ】

穴:19−21歳の外野手

 CSで敗退はしたが、リーグ連覇を果たして黄金期到来を宣言した広島。新4番の鈴木誠也が23歳で、田中広輔、菊池涼介もまだ20代。現状、補強の必要はそれほどないが、年齢分布的に見ると、外野手の年齢層が高いことが分かる。捕手には坂倉将吾、内野には西川龍馬がいるだけに、今ドラフトでは高卒外野手の指名に踏み切りたい。また、来季のことを考えると即戦力のリリーフ左腕を加えたい。勝っている時こそ、未来への確かな布石を打って置かなければならない。

阪神:高卒野手の指名でさらなる世代交代を!

【ベースボール・タイムズ】

穴:19−21歳の左投手
穴:19−21歳の捕手
穴:19−21歳の外野手


 金本知憲の下でチーム改革に取り組み、今季は2位という結果を得た阪神。若手の積極起用が大きな鍵となっているが、現チームを見ると19歳から21歳の若手選手が極端に不足している。チーム最年少野手が21歳の植田海で、それに続くのが22歳の横田慎太郎と今年12月に23歳となる大山悠輔なのだ。高卒野手を指名して、世代交代をさらに推し進めたい。同時に38歳の能見篤史、33歳の岩田稔らに代わる先発左腕を確保できれば合格だろう。

DeNA:左腕王国を作れ!捕手の補強も必要!

【ベースボール・タイムズ】

穴:19−21歳の左投手
穴:19−21歳の捕手
穴:22−25歳の捕手

 19年ぶりの日本シリーズ進出を果たした横浜DeNA。3年連続でドラフト1位が1年目から活躍し、他の若手の成長も目立つ。だが、レギュラーシーズンは3位であり、戦力的にはまだまだ補強が必要だ。今永昇太、石田建大、浜口遥大の先発トリオに、中継ぎの砂田毅樹と若手左腕がそろうが、在籍人数自体は多くない。高卒左腕の指名を考えてもいい。また、育成選手に2人いるが、若手捕手も不足している。現在の勢いを加速させるドラフトにしたい。

巨人:新時代の旗手になり得る人材を!

【ベースボール・タイムズ】

穴:19−21歳の捕手
穴:19−21歳の内野手
穴:19−21歳の外野手


 11年ぶりのBクラスとなり改革が急務となっている巨人。近年のドラフトの失敗もその原因として指摘されており、今回は球界の盟主に相応しい指名を期待したい。チームの年齢分布を見ると、やはり高卒野手が不足している。岡本和真とともに新時代を築いていける“大物”を是非とも加えたいところ。昨年は1位で吉川尚輝を指名したが、育成を除いて2位以下はすべて投手で固めたことを考えても、今年は野手を多く指名すべき。穴はハッキリしている。

中日:正遊撃手の次はレギュラー外野手を!

【ベースボール・タイムズ】

穴:19−21歳の捕手
穴:19−21歳の外野手
穴:22−25歳の外野手


 数年前から世代交代を推し進めている中日。投手陣では若手が伸びてきてはいるが、まだまだ枚数的にも不完全。若手野手陣の枚数不足も目立ち、早急な補強が必要だ。その中で、今季は大卒ルーキーの京田陽太がプロ1年目から大活躍。外野手の最年少が24歳の近藤弘基であることからも、外野手は大きな補強ポイントになる。即戦力投手はもちろん必要だが、今年の京田の成功例になぞり、野手を積極的に指名して1年目からチャンスを与えてもらいたい。

ヤクルト:将来のクリーンアップ&エース右腕の両獲りを!

【ベースボール・タイムズ】

穴:19−21歳の右投手
穴:19−21歳の外野手


 小川淳司監督の下でチーム立て直しを目論んでいる東京ヤクルト。投手野手ともに主力の高齢化が進んでおり、負傷者が続いた不運はあったにせよ、層の薄さも目立った。山田哲人の復活、広岡大志ら若手の成長とともに、今ドラフトで新たな戦力を加えたいところだ。他球団同様に左腕は不足しているが、同時に将来のエース右腕となれる存在がいない。将来のクリーンアップ候補とともに、昨年のドラフト1位・寺島成輝との左右両輪で働ける逸材が欲しい。

(文・三和直樹、グラフィックデザイン・山崎理美)

2/2ページ

著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント