「あの時、日本に居たらあかんと思った」 森岡亮太が目指し続けている場所
「やっぱり選ばれんかった」代表への思い
森岡は、14年のウルグアイやブラジルとの対戦を経て「日本に居たらあかんなと思った」と話す 【写真:ロイター/アフロ】
「やっぱり選ばれんかったか」みたいな。選ばれそうな雰囲気は出てきていたというか、周りからもいろいろと言われていたので、自分の中では「分からんぞ分からんぞ」と思っていたんですけれど、「あっ、やっぱり選ばれなかったんか、ガクッ」みたいなのはメンバー発表の時には一瞬ありました。
――森岡選手は14年にアギーレ監督時代の日本代表に選ばれました。あの時の経験は大きな変化をもたらしましたか?
ウルグアイやブラジルと試合をしているピッチに立てたというのは、自分の中ですごく大きいです。あの当時、まだ日本でプレーしていて、日本で上にいきたいという自分もいたんです。
でもあの試合をした時に、日本に居たらあかんなと思って。ヨーロッパのレベルの中に自分の身を置いてプレーしないと、このレベルと戦って勝とうと思った時に間違いなく戦えないですし、そのステージにも立てないなというのはその時に率直に思いました。
――では、海外移籍を決めたのはあの直後だったのですか?
もともと海外移籍はしたかったですけれど、あの時に何がなんでも行くしかないと思いましたね。もし次に海外に行けそうなチャンスがあったら、何を捨ててでもつかみにいかなければならないというのは、あの試合で思いました。
代表よりも憧れる夢
スペインでプレーすることが「サッカーを続けているモチベーション」と明かした 【高木直人】
そうですね。もし代表に選ばれなかったとしたら、なんとかチケットを手にいれてスタジアムに行って見たいなと思っています。でもスタジアムの観客席から見るのだったら、ベンチからピッチを見たいですし、ベンチからピッチを見るのだったらピッチに立って試合をしたいです。
――日本代表としてベルギー代表と戦いたい?
ベルギー代表と戦ってみて、世界と自分とのレベルの差、どの辺の立ち位置に自分がいるのかが一発で明確になる。思っている以上にできるのか、できないのか自分の中でいろいろと思うものも出てくるでしょうから、そういうのを経験値として得たいです。
――日本代表で、自分がプレーするイメージは湧いていますか?
実際にやってみないと分からないですけれど、もし僕が呼ばれるのであれば、やっぱり攻撃の部分でどれだけ得点につなげられるかというのが自分の仕事でもあり、特徴でもあると思っています。サイドの選手や、FWの選手をどれだけゴールに近づけるか、どれだけいい形で崩せるか。僕からのパスでもそうですし、攻撃の面で形が作れるようにしたいと思います。
――森岡選手は以前からスペイン・バルセロナでのプレーをご自身の目標に掲げています。日本代表とバルセロナへの夢はどちらが大切ですか?
代表って言わないとやばいですよねそれ? でも、個人的にはスペインかな。少年の頃からサッカーをやってきて、もちろん日本代表にもなりたいというのはありましたけれど、スペインのあのサッカーをしたいという気持ちの方がずっと強くて、それがずっとサッカーを続けているモチベーションでもあります。
どっちも自分の中で求めていくことですけれど、どちらかしか行けへんって言われたら、スペインへ行くと思います。最終的に目指し続けている場所はバルセロナですけれど、どれだけそのレベルに行けるかが自分のサッカー人生を懸けて追い続けているところです。