サッカーＵ−１７日本代表は８日、インドのインディラガンディー アスレティックスタジアムでＵ−１７ワールドカップ（Ｗ杯）初戦のホンジュラス戦に臨み、６−１で勝利した。日本は中村敬斗が前半だけでハットトリックを達成。ＣＫから失点したものの、久保建英もゴールを挙げて４−１とリードして試合を折り返すと、後半にも宮代大聖、鈴木冬一がゴールを決めて大勝した。

　試合後、森山佳郎監督は「攻撃の崩しでは『個でいける部分』と『グループで崩す部分』に自信を持っていました」と語り、３ゴールを挙げた中村について聞かれると、「少しでもスペースがあったらシュートを打ってくるし、そこに詰めてきたら今度は切り返して逆足でもシュートが打てる。そういう彼の強みをまた、次のゲームでも生かしてほしい」と期待を寄せた。

　日本は次戦、１１日にフランスと対戦する。

　攻撃の崩しでは「個でいける部分」と「グループで崩す部分」に自信を持っていました。いい形でファイナルサードにボールを運ぶことができれば、チャンスはあると思っていました。序盤からいい時間帯に点を取れて、ゲームを落ち着かせることができました。

　ただ、まだまだテンポが悪く、どうしても狙いを定められたところにボールを出してしまい、奪われてカウンターを受けてピンチになるシーンも多くありました。やはり、上に行くためにはああいった相手のカウンターをみすみす許すような場面を減らさないといけない。当然、全部が全部は無理だと思いますが、１つでも２つでも減らしていくことがこれから先は重要になってくると思います。

　この得点差というのは予想していなかったですけれど、いい形で初戦に勝つことができて、次のフランス戦に向けていい準備ができたかなと感じています。

――フランス戦に向けての対策は？

　フランスのゲームを見ていないので、なんとも言えません（フランスの試合は日本戦の前に行われ、ニューカレドニアに７−１で勝利した）。ボールを動かして、主導権を握りながら、今日のようにアタッキングエリアにボールを運んでいけるかがカギだと思います。フランスの攻撃はパワー、スピード、コンビネーションもレベルが高いと思います。守備もかなりの労力を要すると思いますが、そこに向けていい準備をしていきたいと思います。

――６−１という大差での勝利だったが、選手たちの気持ちをどう引き締めていくのか？

　相手がまた違うので、選手が浮かれることはないと思っています。気を引き締めなくても、今日できなかったことがたくさんあるので、「１試合１試合、修正しながら成長しよう」と選手とは言い合っています。今日のゲームでいくつか相手にビッグチャンスを与えてしまった部分もありますし、攻撃の部分でもまだまだ改善しないといけない部分があります。そういうところをしっかりと修正して、次につなげたいと思います。

――中村について。

　中村はスピードがあって、右足の振り抜く力、シュート力を持っています。今日も決めていましたが、最近では左足のシュートも良くなっています。右足だけでは読まれてしまうのですが、左足でもやっと決められるようなクオリティーになってきました。少しでもスペースがあったらシュートを打ってくるし、そこに詰めてきたら今度は切り返して逆足でもシュートが打てる。そういう彼の強みをまた、次のゲームでも生かしてほしいと思います。

――大会のホスピタリティーはどうか？

　非常に素晴らしいホテルで、食事もパーフェクトです。前回の（２０１６年の９月に同じインドで行われた）Ｕ−１７Ｗ杯最終予選では、体調を崩したりする選手も多かったんですけれど、今回は全員がいい状態で、体調を崩す選手もなく、生活でストレスを受けることもありません。非常に快適に過ごせているのは、僕たちにとって大きなプラスだと感じています。