齧歯類の下歯がトド松を倒す。メラグラ。 「競馬巴投げ!第153回」1万円馬券勝負
天の配剤とか自然の摂理などというものがもしあるとしたら
[写真3]メラグラーナ 【写真:乗峯栄一】
天の配剤とか自然の摂理などというものがもしあるとしたら、それは「個々には出入りがあるだろうけど、トータルとしてはバランス取れるように」とか、「結果的にはフィフティ・フィフティでいいんじゃない?」という、そういうところに持って行く力だろう。
ぼくの得意技は競馬場帰りのポケットに押し込まれた札束しかない
[写真4]ビッグアーサー 【写真:乗峯栄一】
動物界のオスたちはこぞって自分の得意技でメスに言い寄るが、ぼくの場合の得意技は競馬場帰りのポケットに押し込まれた札束しかない。悲しいが、ほかにはほとんど取り柄がない。これでメスに受け容れてもらうしかない。
函館記念で大穴が当たって以来、どうしたことかピタッと止まった。8週間以上マイナス収支だ。しかしいままで気づかなかったが、これはひょっとしたらビーバーの下歯なのかもしれない。放っておくとどんどんカネがあふれて後頭部に突き刺さって死んでしまうから、いくらメスが寄ってくるとしてもこの札束を削り取るしかないという、そういうことかもしれない。
自然の摂理がそうし向けている。メスの気を引く唯一の武器がなくなったとしても、札束が後頭部に突き刺さって死ぬよりいいでしょ?という天の配剤だ。
でもワイオミングのトドマツの幹はビーバーの下歯を削り取るだけだ。歯根ごと抜いてどうするんだ。凶器となる札束の上の方だけちょろっと削ればそれでいいでしょうが。“競馬界の齧歯類”はいま過激な下歯削り取りに苦しんでいる。