広島・緒方監督、新井らが優勝会見「若い力がどんどん出てきた」

ベースボール・タイムズ

優勝会見で喜びの心境を語る広島の選手たち(左から今村、丸、緒方監督、菊池、新井) 【写真は共同】

 広島は18日、敵地・甲子園球場の阪神戦で3対2と勝利し、2年連続8度目のリーグ優勝を果たした。広島の連覇は1979年、80年以来37年ぶり。試合後の優勝会見には緒方孝市監督をはじめ、新井貴浩、菊池涼介、丸佳浩、今村猛が出席。それぞれ喜びの心境を語った。

緒方監督「昨年の喜びとは違った感じ」

37年ぶりのセ・リーグ連覇を成し遂げ、宙に舞う緒方監督 【写真は共同】

以下は緒方監督のコメント。

――今の率直な気持ちは?

 やっと落ち着いたというか、冷静になれました。本当に優勝の瞬間というのは、昨年の喜びとは違った感じがして、本当に自分の中で感極まってしまって、自分の中でも涙が出ていたという感じでした。今は落ち着いています。

――感極まるというのは、昨年はなかった感覚ですか?

 昨年は本当に無我夢中で、あっという間に優勝が決まった感じで、ゲームセットになって、すぐに胴上げという感じがしました。今年は、本当に優勝した瞬間まで、一歩一歩という感じが自分の中ではあって、ゲーム展開も接戦で、最後の胴上げのところでは中崎(翔太)が本当に頑張って抑えてくれて、さらに自分の中では感動したというか、そういう気持ちになりました。

――シーズンはまだ終わったわけではないですが、今年を振り返って、昨年は25年ぶりの優勝という、歴史を動かすような優勝になりましたが、そこから2年連続で頂点に立った意味はどういうものだと思っていますか?

 意味というよりは、自分の中では、連覇よりも新たな1年が始まることで、優勝を目指していく気持ちでいましたし、戦う上で、ペナントを勝ち抜くにはやはり投手陣の力がしっかりしないと優勝までいかないと感じました。

 今シーズンは若い、経験の少ないピッチャーばかりだったので、いかに投手陣が頑張れるか、シーズンを通して成長していくかというところに、本当に自分の気持ちが一身にいっていたので。そういった中で、開幕戦から中心で回ってもらわなくてはいけないジョンソンが離脱するという中で、岡田(明丈)や先発ピッチャーで言えば九里(亜蓮)、交流戦からは薮田(和樹)、本当に彼らのような若い力がどんどん出てきて、それを助けたのが後ろの中継ぎ陣、ここにいる(今村)猛であり、中崎であり、一岡(竜司)であり、そして中田(廉)、そういったメンバーが、本当に今年1年、フルに活躍してくれた、頑張ってくれたということですね。

 また、それを支えたのが、守りにしてもそうだし、攻撃にしても、ここにいる野手陣ですよね。特に丸、菊池と、センターラインの子がしっかりと守りを固めてくれて、頑張っているピッチャー陣に点を取ってあげて、逆転につなげていく。本当に、ある意味、若い投手陣を成長させてくれたという意味で、彼らの力は大きかったと思います。

――まだ気は早いかもしれないですが、チームはまだまだ進んでいくべき目標があると思います。意気込みをお願いします。

 気は早くないですよ。次の目標は始まっているわけですし、昨年は一番最後に悔しい思いをして終わったシーズンだったので、やっぱり最後は笑って、みんなで笑って終われるシーズンにするために、厳しい戦いに間違いなくなると思います。

 まずはクライマックスシリーズですね、そこをしっかり勝ち上がって、もう1回、日本シリーズという場に立って、日本一を勝ち取りたいと、それはチーム全員が思っていることなので、ファンの人も含めて思っていることなので、ぜひ、日本一を勝ち取りたいと思います。

新井「若い選手が頼もしかった」

「僕は大して何もしていない」と謙遜する新井だが、七夕での逆転本塁打など印象に残る活躍を見せた 【写真は共同】

以下は新井のコメント。

――リーグ連覇が決まった瞬間の気持ちは?

 うれしかったです。

――昨年、優勝した時は「夢みたい」というコメントがありましたが、今年のリーグ連覇はまた違うものがありましたか?

 いや、昨年もうれしかったですけど、今年も同じぐらいうれしいです。

――マジック1で、甲子園の左半分が真っ赤に染まりましたが、球場の雰囲気はどうでしたか?

 なかなか甲子園でああいう雰囲気はないことなので、不思議な感じがしました。

――今シーズンは昨年の優勝から追われる立場として、他の5球団も打倒・広島で戦っていたと思いますが、それも踏まえて今シーズンはどんな戦いでしたか?

 昨年のチャンピオンチームとして迎えたシーズンなので、もちろんマークもすごく厳しくなりますし、今年はカープには負けないと、他のチームが思ってスタートしたので、すごく厳しい道になるかと思いました。まあ、僕は大して何もしていないですけど、本当に若いみんなが頑張っているのが、頼もしかったです。

――そんな中でも、ファンの中で七夕の逆転劇など、新井さんの勝負強いバッティングが幾度となく印象に残っています。

 たまたま最後に僕がホームランを打ったというだけで、そこまでの過程でみんながつないで回してくれたので、本当にみんなの力だと思っています。

次ページは菊池、丸、今村のコメント

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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