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侍ジャパン・稲葉新監督が力強い抱負
「もちろん東京五輪での金メダル」

熱い選手たちで熱い戦いを――

2020年東京五輪に向けて、侍ジャパン監督に就任した稲葉篤紀氏
2020年東京五輪に向けて、侍ジャパン監督に就任した稲葉篤紀氏【スポーツナビ】

 稲葉篤紀氏が野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの監督に就任することが31日、都内ホテルで発表された。稲葉監督は2017年11月の「アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」から指揮を執り、2020年東京五輪での金メダル獲得を目指す。


 選手としては北京五輪、第2回と第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場し、第4回WBCでは打撃コーチを務めるなど豊富な国際大会経験を買われて白羽の矢が立った稲葉監督。北京五輪でメダルを取り逃したことが心残りとしてあり、2020年に56年ぶり日本開催となった五輪で金メダルを取る喜びをみんなと分かち合いたいということで監督要請を受託した。「東京五輪での金メダル。それだけしか考えていない」と力強く誓い、「チームの和、結束力を大事にしたい。僕は全力疾走でやってきたので、最後まであきらめない熱い選手たちで熱い戦いをしたい」と理想のチーム像を挙げた。


 なお、背番号は「80」に決まった。

丁寧に多岐的に検討された監督選考

 会見では侍ジャパン強化委員会の井原敦委員長から監督選考についての説明もあった。今年の第4回WBC終了後から監督選考に入る中で、過去の五輪やWBCの歴代監督7名から監督像などをヒアリングするなど委員会でさまざまな議論をしてきた。その中で、「求心力」「短期決戦対応力」「国際力」「五輪対応力」が監督に求められる要件と定義づけ、今の野球界で国際経験が豊富な稲葉監督の名前が挙がったという。日本野球協議会の熊崎勝彦会長も「丁寧に、かつ非常に多岐的な観点から検討され、ベストな人選となった」とコメントした。


 同時に、侍ジャパントップチームを支援する強化本部も新設されることが発表され、ソウル五輪ではコーチとして銀メダル、バルセロナ五輪では監督として銅メダルを獲得した実績がある侍ジャパン強化委員会・山中正竹副委員長が強化本部長に就任する。強化本部はチーム編成やスカウティングなどの情報収集、医科学的サポートを任務として、最強のチームメンバーを集め、メンバーが最高のパフォーマンスができるようにサポートしていく。

稲葉監督「日本代表の誇りを胸に戦う」

「2020年の東京五輪の金メダルしか考えていない」と力強く語った稲葉監督
「2020年の東京五輪の金メダルしか考えていない」と力強く語った稲葉監督【スポーツナビ】

以下は稲葉監督のあいさつと一問一答。


(あいさつ)

 これまで多くの諸先輩方が日本の国技とも言える野球に携わり、五輪では金メダルを目指し、WBCでは優勝を目指して戦ってきました。2020年の東京五輪では国を挙げての記念すべき大会であり、野球が五輪競技に復活するという重要な大会になります。私が代表チームを率いる監督を務めさせていただくということで、今は感謝の言葉しかありません。


 私自身は北京五輪、第2回と第3回WBCに選手として出場、今年のWBCはコーチとして参加させていただきました。 国際大会は国と国がプライドをぶつけて戦う真剣勝負です。またひとつも負けられない短期決戦でもあります。精神的に、肉体的につらいものがあり、それを乗り越えて優勝した大会もありますし、優勝を逃してファンの皆さまに悔しい思いをさせてしまったこともありました。


 今年のWBCに関しても自分自身でもっと何かができたんじゃないか、選手が活躍するためにもっと働きかけられたんじゃないか。そんな思いをしていたところに、代表監督の話をいただきました。これから自分自身が本当にやっていけるのか? 監督経験がありませんので、そういう不安もありましたけれど、監督に選んでいただいた皆さまに感謝をし、3年後の五輪へ向けて自分自身が何ができるのか?という思いが上回りましたので、監督を引き受けさせていただきました。


 これから国際大会を戦っていく上で、どういう野球スタイルをすればいいかは今考えている最中です。ただ、今一番大事にしているのは、チームの和、結束力です。国を背負い、日本のために戦ってくれる選手をはじめ、ファンの皆さまと関係者の皆さまで強く結束し、アンダー世代や女子野球と同じユニホームを着用し、日本野球トップチームの侍ジャパンの誇りを胸にこれからしっかりと戦っていきたいと思っています。


 また、小久保前監督が築き上げたものをしっかりと継承しながら、いいチームを作っていきたいと思います。今週の木曜日で45歳になります。まだまだ若輩ものですが、日本のため、侍ジャパンのトップチームの監督して、しっかりと進めていきたいと思います。

北京五輪のリベンジを――

選手として北京五輪、第2回と第3回WBCに出場した稲葉監督。国際大会の豊富な経験を買われて、今回監督就任の白羽の矢が立った
選手として北京五輪、第2回と第3回WBCに出場した稲葉監督。国際大会の豊富な経験を買われて、今回監督就任の白羽の矢が立った【写真は共同】

(一問一答)


――監督打診の話がきたときには即答したのか?


 即答はしませんでした。そんな即答できることじゃないと思ったので、じっくりと自分なりに、家族も含めていろいろなことを考えさせてもらいました。


――監督を受けた一番の決め手は?


 3年後の東京五輪は、56年ぶりの五輪で、国を挙げての記念すべき大会ですし、野球が復活するということで、ここでしっかりと金メダルを取りたい。私個人の話になりますが、北京五輪に出場してメダルを取れずに帰ってきて、そこから野球が五輪競技から外れまして、もう一度リベンジしたいという気持ちがずっと僕の中にありました。もう一度東京五輪で野球が復活して、このタイミングで監督という重要な立場の中でもう一度リベンジをさせてもらえる、そこに金メダルを取る喜びというものをみんなで分かち合いたいという思いで監督就任を決断しました。


――チーム編成については?


 チーム編成はこれから3年掛けてじっくりやっていかなくちゃいけないと思っています。とにかく野球というスポーツで国民の皆さんを元気にしたいという若い選手からベテラン選手までバランスの取れたチームを目指したいと思います。また、僕は全力疾走でずっとやってきましたので、とにかく最後まであきらめない全力でプレーする熱い選手を集めて、熱い戦いをしていけるような人選をしていきたいですね。


――イチロー選手や上原浩治投手らメジャーリーガーの参加は考えている?


 五輪にはメジャーリーガーは参加しないと思いますので、なかなかそこに関しては難しいのかなと思いますけど……。でも、若い選手にもいい選手がいっぱい出てきていますので、11月に試合もありますので、そこで3年後に向けてまた若い選手をいろいろ試してみたいですし、とにかくいろいろな選手に日の丸を背負って、いろいろな経験をしてもらいたいですね。


――24歳以下の選手で注目している選手は?


 24歳以下にはいっぱいいい選手がいますので、今は個人名は控えますけど、すごく楽しみですね。日の丸を背負って戦いたいとメンバーを人選したいです。しっかりとコミュニケーションを取りながら選んでいきたいです。


――どんな監督を目指す?


 僕はまだ引退して3年で選手目線もありますので、監督という立場ですが、とにかく選手とたくさんコミュニケーションをを取りながら、良き兄貴的な存在として、小久保監督も若かったですけど、それ以上に僕も若いので、どんどん動き回りながら活発なチームを作っていきたいと思います。


――稲葉ジャパンが目指すところは?


(即答で)もちろん金メダルです。そこしか目指しません。目標は必ず金メダルだということを、これから代表に入る選手には絶対伝えようと思います。とにかく金メダルだけを目指してやっていきます。


――チーム編成はオールプロになるのか? アマチュアからの選考対象となるのか?


 アマチュアでも選ばれるべく選手がいれば選んでいこうと思います。そこに向けて僕自身もアマチュア野球というか、アンダー世代も意識しながら見ていく必要があると思っていますので、3年掛けてじっくりいろいろな選手を見ていきたいです。


――2021年の第5回WBCの位置づけは?


 五輪は選手もコーチの登録人数が限られる中で、2021年のWBCとは野球の競技は一緒でもまたちょっと違うのかなと僕は感じています。今は五輪に向けて、コーチの登録人数が少ないので、その人選を含めて、五輪に合わせてコーチの人数を少なくしたほうがいいのか、コーチをたくさんいれてチームづくりをしたほうがいいのかも今は迷っている最中です。とにかく五輪で金メダルを取ることしか頭にないので、そこに全力を注ごうとしています。


――U−24が中心となる11月のアジアチャンピオンシップに早稲田実の清宮幸太郎選手の選出の可能性は?


 高校通算107本塁打はこれから抜く選手は中々いないんじゃないかという記録を作りましたし、非常に体も大きくなって、ホームランも打てる選手です。左打者でホームランを打てるバッターはなかなかいない中で、非常に興味があります。あとは高校から次の進路は分かりませんけど、これからスピードに慣れていくことが大事になっていきますので、いろいろな可能性を含めて、今後も見守りたいなという選手です。


次ページは熊崎会長のあいさつと井原委員長の監督選考理由など

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