侍ジャパン・稲葉新監督が力強い抱負「もちろん東京五輪での金メダル」

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■熊崎会長「理想的な体制が整った」

日本野球協議会・熊崎会長は稲葉監督就任について「ベストな人選」とコメント 【スポーツナビ】

以下は日本野球協議会の熊崎勝彦会長のあいさつと一問一答。

 日本野球協議会「侍ジャパン強化委員会」はプロとアマチュアが結束して、野球界が一体となって世界最強を目指すべく、今回の人事選考を鋭意進めてきました。稲葉監督には若さに加え、特に北京五輪やWBC等で選手、指導者として大変豊富な国際経験をお持ちです。山中強化本部長はこれまでアマチュア野球界の要職につかれ、数多くの実績を残されており、野球界の発展に大きく貢献されています。2人にはプロとアマチュアの結束の象徴として、今回の重責を担っていただくことになりました。われわれとして理想的な体制が整ったものと大変心強く感じています。

 2020年東京五輪において、野球競技として金メダル獲得を大きな目標とし、本日より始動します。今年11月には「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が開催されます。まさに次世代を担う若い選手がこの大会から大きく飛躍されることを心より期待しています。稲葉新監督を中心に多くの国民の皆さまに夢と希望を持っていただき、日本代表の使命と誇りを胸に秘め、これからも挑戦をし続けていきます。

――稲葉新監督に最も期待することは?

 2020年の東京五輪の野球競技において金メダルを取るために、稲葉監督、山中強化本部長に侍ジャパンを託したという一言に尽きます。

――今回の人事について十分納得する審議が行われたのか?

 侍ジャパン強化委員会では4月からいろいろな角度から非常に多岐的な角度から、監督像など、過去の監督らから幅広くヒアリングをさせていただき、強化委員会の中で多角的に整理して検討が行われてきました。その過程については、私も適宜報告を受けて、その経緯を承知しています。

 大変丁寧に、かつ非常に多岐的な観点から、監督はどうあるべきか?、そのフォロー体制はどうあるべきか?が検討されてきました。その中で全会一致で稲葉篤紀さんに監督に、山中正竹さんに強化本部長を要請することが決まりました。私としてましては、現在置かれている状況の中でベストの人選だったと思います。

 何としてでも新生侍ジャパンが国民の皆さま方に、野球を愛する多くの青少年に、夢と感激を与えられるように大活躍して、悲願の金メダルを取ってほしいというのが率直な気持ちです。

井原委員長「稲葉監督は国際経験豊富」

稲葉監督を中心に東京五輪での金メダルを誓った(右から侍ジャパン強化委員会・井原委員長、稲葉監督、日本野球協議会・熊崎会長、強化本部・山中本部長) 【スポーツナビ】

以下は日本野球協議会「侍ジャパン強化委員会」の井原敦委員長の監督選考理由と一問一答。

 日本野球協議会「侍ジャパン強化委員会」は3月のWBC終了後から新監督の選定作業に着手しました。委員会の議論の中で監督に求められる要件を、「求心力」「短期決戦対応力」「国際力」「五輪対応力」などと捉えて、目標を2020年の東京五輪の金メダルに絞りました。

 4月に過去の五輪、WBCの歴代監督7人の方にヒアリングをして、監督像や強化体制について幅広くさまざま意見を頂戴しました。その中で共通していたことが2点あり、ひとつは初の常設監督となった小久保(裕紀)前監督への高い評価です。2点目は監督を支える強化本部の設置の必要性でした。

 5月15日に開かれた日本野球協議会の幹事会で、監督の人選は強化委員会に一任されました。そこから具体的な人選を進め、本日の発表となりました。

 稲葉監督の選考理由は、今の国内野球を見渡しても、もっとも豊富な国際大会経験を積んでこられたと言えます。法政大時代の日米大学野球に始まり、選手としては北京五輪で予選、本戦で活躍、WBCも打線の主軸として2度の大会に出場されています。指導者としては、2015年春から今年のWBCまで常設の侍ジャパンの打撃コーチを務めてこられました。

 国を背負って戦う東京五輪という大舞台での頂点を目標に据えた場合、国際大会の経験は大変重要と考えました。短期決戦に向けたチームの作り方、戦い方を熟知されており、小久保前監督が培った常設侍ジャパンを継続、発展させて、金メダルにつなげてもらえるものと考えています。

 監督経験につきましては、小久保前監督と同様にこれからの3年間で経験値を高めて五輪に臨まれると判断しています。

 強化本部については、チーム支援のために新設することにしました。金メダル獲得に向けて総合的な強化支援を行います。強化本部の任務は2つになります。ひとつは選手選考を含めたチーム編成面、もうひとつは編成面以外のスカウティングなどを含めた情報収集面や医科学サポートとなります。

――稲葉監督の契約期間は?

 契約内容については、細かく教えられませんが、契約期間は、目標は2020年の東京五輪の金メダルですので、その目標に即した期間と受け取ってもらえたらと思います。

――稲葉監督になったの決め手は?

 侍ジャパン強化委員会の議論の流れの中で、国際経験はひとつ大きな要件であると認識しました。国際経験があることで、いずれの要件も果たしていけますし、それがトップチームの監督の持つ求心力につながると考えて、稲葉監督へ就任を要請しました。

次ページは山中本部長の意気込みと11月の「アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」概要

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