【ボクシング】三浦隆司、ボンバーレフト封じられ完敗 激戦クラスのSフェザー級は統一戦も注目

原功

WBAスーパー王者・コラレスは辛勝防衛

WBAスーパー王者のコラレス(右)は10回負傷判定で勝利。2度目の防衛に成功した 【Getty Images】

 今回、ベルチェルト対三浦の試合の前にはWBAタイトルマッチも行われ、内山に連勝したスーパー王者のジェスレル・コラレス(26=パナマ)が同級10位のロビンソン・カステジャノス(35=メキシコ)に2対0の10回負傷判定勝ちを収めた。

 スイッチ・ヒッターのコラレスは2度目の防衛を果たしたものの4回に2度のダウンを喫するなど危ない試合だった。7回にダウンを奪い返していなければベルトを手放すところだった。コラレスは今年4月にゴールデンボーイ・プロモーションズと契約を交わしており、条件が合えばWBC王者のベルチェルトと近い将来、王座統一戦を行うことになりそうだ。

個性派がそろった階級 内山の進退にも注目

WBO王者ロマチェンコが軸となるSフェザー級。ベルチェルトとコラレスの統一戦も含め、激戦クラスの今後のカードに注目だ 【Getty Images】

 現在、130ポンド(約58.9キロ)を体重上限とするスーパー・フェザー級は層が厚く、世界的にも注目度の高いクラスだ。

 そんななかWBO王者のワシル・ロマチェンコ(29=ウクライナ)が頭ひとつ抜け出た存在といえる。五輪や世界選手権を連覇するなど、アマチュアで397戦396勝1敗(他説あり)という驚異的な戦績を残したロマチェンコは、プロでは2戦目の世界初挑戦試合で惜敗したものの、次の3戦目で戴冠。7戦目で2階級制覇を成し遂げている。

 目まぐるしく立ち位置を変えながらスピードとスキルで相手を翻弄する技巧派で、「ハイテク(高性能」と呼ばれている。9戦8勝(6KO)1敗。8月5日に3度目の防衛戦を予定している。

 IBF王者のジェルボンテ・デービス(22=米国)も注目株だ。今年1月に王座を獲得し、5月には相手国イギリスで指名挑戦者を3回TKOで一蹴した。スピードと強打を兼ね備えたサウスポーの俊英で、18戦全勝(17KO)という戦績を誇る。元5階級制覇王者、フロイド・メイウェザー(40=米国)のプロモーション会社と契約を交わしており、2度目の防衛戦はメイウェザー対コナー・マクレガー(29=アイルランド)の前座で計画されている(相手未定)。

 4王者の統一戦が期待されているが、ベルチェルトとコラレスは同じプロモーターということで実現の可能性は高いものの、ロマチェンコを擁するトップランク社とメイウェザー・プロモーションズは摩擦が多く、ビジネス面の壁が立ち塞がっている。ただし、それぞれが実績を伸ばし知名度と評価を上げていけば、プロモーター同士が手を組む可能性はある。そのためにも4王者には頑張ってほしいところだ。

 このほかスーパー・フェザー級にはロマチェンコに勝ったことがある元2階級制覇王者のオルランド・サリド(36=メキシコ)、3階級制覇を狙うジョニー・ゴンサレス(35=メキシコ)、フェザー級から上がってきた強打のサウスポー、ヘスス・クェジャル(30=アルゼンチン)など個性的なタレントが数多く集まっている。

 もちろん三浦もそのうちのひとりである。進退を保留している前WBAスーパー王者の内山も、戦線復帰となれば再びスポットライトを浴びることになるだろう。

 三浦と内山の進退とともにスーパー・フェザー級トップ戦線の今後にも要注目だ。

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著者プロフィール

1959年、埼玉県深谷市生まれ。82年にベースボール・マガジン社入社。以来、「ボクシング・マガジン」の編集に携わり、88年から11年間、同誌編集長を務める。01年にフリーランスになり、WOWOW「エキサイトマッチ」の構成などを担当。専門サイト「ボクシングモバイル」の編集長も務めている。

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