藤沢和&ルメールの2歳王者サトノアレス 函館記念1番人気10連敗の呪いに挑戦!

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競馬専門紙「優馬」トラックマン座談会

 今週は函館でサマー2000シリーズの第2戦となる函館記念が行われる。1番人気が目下10連敗中であるばかりでなく、最近6年は全く馬券にすら絡んでいないという、波乱度満点のハンデ戦を、優馬ローカルスタッフが徹底討論!

受難の1番人気馬サトノアレスに 昨年好走組の包囲網

メンバー唯一のGI馬サトノアレス(桃帽)が函館に見参(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「過去10年の表から、1番人気で勝った馬も消えてしまったし、とにかく夏場のハンデ戦らしい傾向の重賞だけど、前哨戦の巴賞を勝って少し抜けた人気となりそうなサトノアレスは信頼できるんだろうか?」

落合サトノアレスはメンバー唯一のGI馬なのに、3歳ということで前走の巴賞で背負った斤量と同じ54キロで出走できるのは、この上ない有利な状況だよな。逃げたい馬や、どこかでハナに行きたい馬が揃って、展開も向きそうだし、何より“藤沢和&ルメール”の強力タッグには逆らえないよ。ソロソロ1番人気馬が勝っても不思議はないんじゃないか」

デスク「ただ、巴賞なんかは相手を考えればもっと楽勝するのかと思っていたし、距離の1ハロン延長もけっしてプラスとは思えないんだが……」

板子「巴賞は、比較的速い流れを中団で流れに乗って、勝負どころから勢い良く先頭集団に取り付くという、今までにない競馬だったもので、着差こそ物足りないとはいえ、内容自体は評価できると思います。距離についても、担当の松本助手は“折り合いも付くし、全然心配してない”とのことで、“一瞬の加速力が凄く、まだまだ伸びしろがある。今回の結果次第では先々の楽しみも増えるし、期待しているよ”と、自信たっぷりに語ってくれました」

中田サトノアレスは、前走の巴賞でも◎は打ったんですが、正直言って勝ち切れる仕上りには映らなかったんですよね。それでも勝ったという地力と、状態面での上積みを考えれば、今度は自信の◎ですよ」

デスク「ただ、過去にはエリモハリアーが3連覇したように、コースや馬場の適性が求められるレースでもあるよな。となると、当然、昨年の勝ち馬マイネルミラノも黙っちゃいないだろ」

山崎マイネルミラノの2走前、福島民報杯は、ハイペースを自ら動いて前を捕まえに行き、そのまま押し切った内容は強いの一言でした。そこでの3・6・14着馬がその後に重賞を勝っていることを考えても価値がありますし、7歳になっても進化している印象を受けます。前走後に短期放牧を挟み、レース前週の水曜に函館へ入厩、というパターンも、昨年勝った時と全く同じですし、一昨年は大外枠を引いて敗れたこともあって、担当の荒木助手は“あとは枠。3枠までに入ってくれれば”と言っていたんですが、4枠ならギリギリセーフかと思いますよ」

小桧山「丹内騎手も“いいっすよ。被される形でなければハナにはこだわりませんし、豊さんの番手かな。福島民報杯のイメージで乗りますよ”と、連覇へ闘志を燃やしていたな」

木谷「その福島民報杯では57.5キロを背負って55キロのステイインシアトルを力で捻じ伏せましたからね。今回はこちらが58キロでも、向こうは57キロ。ここの力関係の逆転はないと思ってますよ」

板子「昨年の好走組では、3着だったツクバアズマオーにもチャンスがあると思います。その昨年は、直前になっての入厩で、現地で追われたのも1本のみでしたが、今年は早目に入厩してジックリと調整できた点に好感が持てますよ。流れも今年の方が向きそうですし、着順を上げられると見ています」

山崎ツクバアズマオーのここ2走は、GIIで相手が揃っていたこともありましたが、前走なども“距離が長かったし、いつもより位置を取りに行ったぶん、最後に甘くなった”と、陣営は大敗でも悲観はしてませんでしたね。当初は、昨年同様に巴賞を使う予定もあったようですが、斤量を背負わされるので、早目に目標を切り替えたとのことです。板子さんも言うように、状態面でも昨年以上と言えますね」

広田「昨年の好走組では、2着だったケイティープライドもお忘れなく。テンに脚を使ってしまうと良くない馬で、近走の不振にもそれが言えると思いますが、内枠を引けた今回はスムーズに距離ロスなく運べそうですね。何より紛れの多いハンデ戦ですし、突出した存在も見当たらない中で、昨年と同じ52キロで臨めるんですから、再現があっていいでしょう」

目黒「陣営によると、内枠のみならず後入れの偶数枠も欲しかったとのことで、これは願ったり叶ったりですね。是非ともマークすべきでしょう」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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