大河チェアマンが語る「お金」の話
Bリーグ初年度を振り返る 経営編(1/2)

B1クラブへの分配金は3000〜7000万円

B1クラブへの分配金は3000〜7000万円となる見込みで、倍以上の差がつく形に
B1クラブへの分配金は3000〜7000万円となる見込みで、倍以上の差がつく形に【スポーツナビ】

――各クラブへの分配金はB1、B2がそれぞれどれくらいの金額ですか? 「傾斜をつける」と事前におしゃっていましたが、どれくらいの差をつけましたか?


 B1が平均5000万円。B2が1500万円くらいになると思います。B2は(経営の)安定資金でもあるので、大きな傾斜をつけるつもりはありません。最低でも1000万円以上はいくような、そんな仕掛けにしています。


 一方でB1は有料入場者数、チケット単価のところが最大のインセンティブを働かせる部分でした。平均は5000万円だけれど極端に言うと3000万円から7000万円まで、配分金に倍以上の差がつく形になると思います。


――実績をしっかり出したクラブには報いるということですね。


 そうです。


――SNSのフォロワー数なども評価の材料にするとおしゃっていましたが、金額の傾斜はどのような要素を反映したのでしょうか?


 もっとも大きな反映材料にしたのは入場者数、チケットの単価です。それ以外にも細かいものをいくつか上乗せして、プラスαで評価する仕組みにはしています。小さな財源をいくつかの項目で競ってもらって、良かったところに「オン」していく(マイナス側の材料にはしない)やり方です。財源を2つに分けて加算しました。


――SNS以外の「細かい評価項目」はどういった内容ですか?


 例えばアリーナを自由に借りたいというのがあったので、来シーズンのカーディング(日程編成)をやるための予備節をどれくらい確保できるのかとか、テレビの放映回数がどうだとかですね。

債務超過などの予防には2〜3年かかる

債務超過などのクラブがまだある現状に「予防には2〜3年かかる」と大河チェアマン
債務超過などのクラブがまだある現状に「予防には2〜3年かかる」と大河チェアマン【スポーツナビ】

――鹿児島の経営問題、B2ライセンス不交付という残念な事態が起こりました。そのようなクラブがまだある現状についてはどうお考えですか?


 Jリーグがクラブライセンス制度を11年に入れることを決めて、債務超過などが完全になくなったのは15年の1月期の決算です。4年くらいかかりました。


 Bリーグも今年スタートして「いくつかは出るだろうな」という覚悟をしていました。Jリーグは監査法人の監査証明がないとライセンスを交付しないのですが、BリーグもB1だけですが今年(18年6月期)の決算から導入します。予防には2〜3年かかると思います。


「Bリーグになってもそういうチームがある」という批判は分かるのですが、そんなに簡単な話でもありません。ただ最後まで鹿児島と寄り添って、チームの破綻や消滅を起こさずに乗り切ったところは評価できるのかなと思います。それなりのノウハウはこちらもありましたし、地域の方々のご支援もあって乗り切れたと考えています。


――もう一つファンが心配しているのはレバンガ北海道の経営問題です。債務超過(帳簿上の資産と債務が釣り合っていない状態)の解消に向けた見込みはお持ちですか?


 北海道は先期(17年6月期)の決算で数千万円の利益が出ると思います。メーンの筆頭株主がいて、株主が貸し付けているから(今までも)お金が回っていたのです。


 オーナーさんが「何とかしてあげたい」と思って下さっても、会社として黒字になったことがないというのが根本的な問題だったわけです。クラブライセンス制度も入って、初めて利益が出る。それをもう1年続けることと、オーナーさん以外のところも含めて増資を図ること。そしてオーナーが貸し付けているお金をどう処理するか。株式の転換や債券放棄など……。そういうところをいくつか組み合わせることで債務超過を解消する絵を、僕らとクラブは共有しています。大きな第一歩である初年度(17年6月期の)黒字は達成しました。


 利益で解消するのが一番いいのですが、それを待っていると年数が掛かってしまうので、1回(資本を増強して)キレイにした方がいい。債務超過はいつお金が足りなくなるか分からないし、いつオーナーに見放されるかも分からないということですよね。そこでいったん区切りをつけて、再出発する時期を18年6月期と置いているわけです。


<後編に続く>

大島和人
大島和人

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都町田市に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。バスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、バレーなどの現場にも小まめに足を運び、試合観戦数は毎年300試合を超える。日本を実はサッカーだけでなくバスケ強国であるスペイン、バレー王国・ブラジルのような球技大国にすることが一生の夢で、“球技ライター”を自称している。

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