原口「助けられないのがもどかしかった」 W杯最終予選 イラク戦後の選手コメント

スポーツナビ

原口(8番)はトップ下で先発したものの、後半25分に途中交代となった悔しさを語った 【Getty Images】

 サッカー日本代表は13日、イランのPASスタジアムでワールドカップ(W杯)アジア最終予選のイラク戦に臨み、1−1の引き分けに終わった。日本は前半8分、この日キャプテンを務めた本田圭佑のコーナーキックに大迫勇也がヘディングで合わせて先制に成功。1−0とリードして試合を折り返すも、後半27分にマフディ・カミルに押し込まれて同点に追いつかれた。

 この試合、原口元気はトップ下で先発出場したが、後半25分に倉田秋と交代。直後の27分に同点ゴールを決められ、32分に酒井宏樹が負傷交代するなどアクシデントが続いた。原口は「(自分がいれば)頑張り切れるようなプレーができた」と苦しい時間帯にチームの力になれなかったことを悔やみ、「助けられないのがもどかしかった」とベンチに下がってからの心境を明かした。

 日本は勝ち点を17に伸ばしてグループB首位をキープ。8月31日に行われる次節のオーストラリア戦に勝利すればグループ2位以内が確定し、6大会連続となるW杯出場が決まる。

原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)

「ホームで強い日本を見せたい」

(後半25分の交代は早すぎたように思う。まだ行けた?)はい。(どうして代えられた?)点を取っていないからじゃないですか。(原口が交代した後にアクシデントが立て続けに起きた。割り切れない気持ちがあった?)ああいう時間帯こそ、自分みたいな選手が……自分を過大評価しているわけじゃないけれど、(自分がいれば)頑張り切れるようなプレーができたと思っています。もう(ピッチを)出てしまったら何も助けられないので、助けられないのがもどかしかったですけれどね。別に批判してるわけじゃないし、(代わって出場した倉田)秋君は素晴らしい選手だし、監督の判断も尊重しているけれど、助けたかったというのはありました。

(新しい中盤の構成について)全然悪くなかったと思います。ネガティブにとらえる必要はないので、本当に必ず勝って(W杯に)行けると思いますけどね。(可能性は示せた?)まだまだ改善すべき点はもちろんたくさんあって、暑くて本当にしんどかった。もっとチームとしてどうやって2点目を奪いにいくか。そこだと思います。

(切り替えるしかない?)状況は変わっていないから、勝てば決まるだけなんで。必ずホームで強い日本を見せたいですね。

本田圭佑(ミラン/イタリア)

31歳の誕生日にキャプテンマークを巻いた本田。試合後は悔しさをにじませた 【Getty Images】

「アタッキングサードに入ってからの意識に満足していない」

(結果をどうとらえている?)悔しいですけれど、仕方ないです。切り替えました。(試合後に感情を表に出す姿を見て、どれだけこの試合に懸けていたのかを感じたが)……そうですね、勝っていたらだいぶ楽になったので。とはいえ、次の試合を勝たないといけないという点では別に……。中途半端に次の試合が引き分けでOKというよりも、クリアになっていいのかなと思います。ポジティブに受け止めたいと思っています。まあ非常に悔しいですね。

(追いつかれた後は引き分けでもいいと考えていた?)負けるくらいなら引き分けというプランは当然、頭の中にありますけれど、引き分けでいいというよりも勝ちにいきたいという試合(気持ち)の方が断然大きかったです。

(試合前に賢い戦いが必要だと言っていて、右でタメを作っていたが)その辺は問題なくやれていたと思います。基本的に相手のサイドバックも嫌がっていましたし、落ち着かせるという点では問題なかったです。どちらかというと、アタッキングサードに入ってからのチームの意識に満足はしていないですね。非常に悔しかったです。もう少しチャンスを作りたかったですね。

(キャプテンマーク巻いて、今日は誕生日だったが、特別な思いがあった?)そんなに関係ないですね。もちろん勝てていれば良かったんでしょうけれど、まあ仕方ないです。切り替えたいです。

(若い選手がなかなか自由にやれていない部分があると話していたが)変な誤解を招くし、あまりしゃべりたくないですけれど、当然ながら監督がやりたいサッカーはしっかりとあって、そしてそれをストレートに伝える人なので、それを若い選手は聞き過ぎてしまうという意味ですね。うまく消化し切れない。(ピッチの中では自由にやっていい部分もある?)当然です。そしてそれは監督も言っているんですけれど、どうしてもそこの整理をうまくできずに、こういう大事な試合で自分の持っている力の半分くらいしか出せない選手も実際にはいるわけです。それはまさに技術的な問題ではなくて、精神的な問題です。

大迫勇也(ケルン/ドイツ)

先制点を挙げた大迫(左)は、リードした後も「我慢して前にとどまるべきだった」と試合を振り返った 【写真:ロイター/アフロ】

「我慢して前にとどまるべきだった」

 点を取った後に、ちょっと後ろに重心があり過ぎたと思います。暑さもありましたけれど、もうちょっと我慢して前にとどまるべきだったと思いますし、僕はちょっと1人で孤立しちゃった気はします。(得点シーンは?)いいボールが来たので、ニアで触れば入るかなと思いました。(イメージ通り?)そうですね。イメージ通りに決められました。

(勝ち点1を取ったことでオーストラリア戦が大事になる?)けっこう追い込まれる立場にもなると思います。これをチャンスだととらえて、次に勝てば(W杯出場を)決めることができるし、ハッキリした戦い方ができるので、チームとしてもいい方向に向かっていくんじゃないかと思います。

(今日の課題をチームにどう落とし込む?)話し合いながら。(本田)圭佑さんのサイド(右)の方でチャンスは作れましたけれど、それ以外はなかなかできなかったと思いますし、もっとバリエーションを増やしたい。選手個々で意思疎通ができればいいと思います。次、頑張ります。

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