タップリットがG1初制覇!ベルモントS エピカリスら人気馬が出走取消で好機掴む

JRA-VAN

プレッチャー調教師は、3度目のベルモントS制覇

オルティス騎手ら喜びあふれるタップリット陣営 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 米国の年度表彰エクリプス賞でこれまで最優秀調教師に7度輝いているT・プレッチャー調教師は、2007年のラグズトゥリッチズ(牝馬)、13年のパレスマリスに続く3度目のG1ベルモントS制覇(三冠競走は前述のオールウェイズドリーミングに続く5勝目)。
 昨年のG1ベルモントSには管理馬2頭を出走させ、タップリットの共同オーナーでもあるエクリプス・サラブレッド・パートナーが所有するデスティンが、クリエイターからハナ差の2着に惜敗しており、オーナーと調教師にとっては、1年越しの胸をすくような勝利となったことだろう。

 また、同一年に異なる馬でのG1ケンタッキーダービーとG1ベルモントSの両レース制覇は、プレッチャー調教師自身もその下でアシスタントトレーナーを務めていたことがあるD・ウェイン・ルーカス調教師が、1996年にグラインドストーン(G1ケンタッキーダービー)とエディターズノート(G1ベルモントS)で達成して以来となった。

兄弟でベルモント制覇 プエルトリコ出身のオルティス騎手

 プエルトリコ出身のJ・オルティス騎手はうれしい三冠競走での初勝利。昨年クリエイターで優勝した1歳上の兄I・オルティスJr.騎手との兄弟でのG1ベルモント制覇となった。なお、兄、弟とも3度目のG1ベルモントS挑戦で栄光を手にしており、そのパートナーはともにタピットの産駒によるものだった(タピット産駒のG1ベルモントS優勝は14年のトーナリストを含めてここ4年で3頭目)。

 今年の米国の三冠はG1ベルモントSを持って幕を閉じたが、北米3歳ダート路線は、今後も続く。7月30日にニュージャージー州モンマス競馬場で行われるG1ハスケル招待S(ダート1800m)、8月26日にはニューヨーク州サラトガ競馬場で開催されるG1トラヴァーズS(ダート2000m)が控えており、G1ベルモントSを見事に勝利したタップリットや、オールウェイズドリーミング、クラウドコンピューティングの今後の動向に加えて、昨年のG1トラヴァーズSを圧勝して彗星のごとく表舞台に現れたアロゲートのようなスターホース候補が出てくるかにも注目していきたい。

(サラブレッドインフォメーションシステム 伊藤 雅)

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