都市対抗予選が本格化!注目の選手は!? 広島・田中弟、本格派左腕・田嶋らを紹介

西尾典文

【動画】谷田の打撃フォーム

慶大時代から強打が注目の谷田

  一方の野手は強打者タイプなら谷田成吾(JX−ENEOS)と北川利生(日本通運)の2人が筆頭となる。谷田は慶大時代に東京六大学で通算15本塁打をマークしたスラッガー。2年前はまさかの指名漏れとなったが、社会人でも1年目から中軸として活躍しており改めて力があるところを見せつけた。今年は春先から調子が上がっておらず、都市対抗でのさらなるアピールが求められる。

 北川も創価大時代から評判の強打者。パワーだけでなく広角に長打を放つうまさがあり、昨年の都市対抗でもライトに一発を放って見せた。本職は外野手だが大学4年時には捕手、今年はサードを任せられるなどあらゆるポジションを守れる器用さがあるのも長所だ。

田中弟は昨年の社会人ベストナイン

 三拍子そろったタイプでは日立製作所の田中俊太、菅野剛士の2人が代表格だ。田中は兄である広輔(広島)とよく似たタイプのセカンド。三拍子に加えて年々パンチ力がアップしているところも兄譲りだ。菅野は東京六大学記録となる28二塁打を記録した中距離打者。目立った弱点のないバッティングで勝負強さも光る。昨年は2人そろって社会人年間ベストナインにも選出されており、即戦力として期待できる。

 高校、大学に比べるとマスコミへの露出は少ないものの、プレーの質では社会人選手が洗練されていることは間違いない。また大学卒業後に大きく伸びる遅咲きの選手が大輪の花を咲かせることも社会人野球の魅力だ。佳境を迎える都市対抗予選、そして7月の東京ドームでの彼らの活躍に注目してもらいたい。

明大時代は阪神・高山のチームメート。東京六大学記録となる28二塁打を記録したパンチ力が魅力 【写真は共同】

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著者プロフィール

1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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