【新日本プロレス】オカダがファレを下しIWGP王座V5に成功 6.11大阪城でオメガを次期挑戦者に逆指名

高木裕美

ファレを下しIWGP王座V5を達成したオカダは次期挑戦者にオメガを逆指名 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 3日の新日本プロレス「レスリングどんたく 2017」福岡国際センター大会では、3大タイトルマッチなどが行われ、超満員札止めとなる6126人を動員した。チケットが前日までに完売となる好調を受け、来年は5月3日&4日の2連戦として開催されることが決定した。
 メインイベントでは、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカがバッドラック・ファレを退け、5度目の防衛に成功。試合後は自らケニー・オメガを次期挑戦者に指名し、6.11大阪城ホールでのタイトル戦が決定的となった。

規格外の巨体でダメージを与え続けたファレ

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 今年の「NEW JAPAN CUP」では準優勝に終わったファレは、4.9両国国技館大会で柴田勝頼との防衛戦を終えたばかりのオカダを急襲し、実力行使で初の挑戦権を奪取。前哨戦でも、193cm、156kgの巨体で、オカダにダメージを与え続けた。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 開始早々、ファレはオカダのプランチャをキャッチし、床へのバッドラックフォールを狙うが、オカダが回避。オカダは腰への集中攻撃を食らいながらも、鉄柵超えのランニングクロスボディーという捨て身の攻撃を見せると、15分過ぎには、ファレの巨体にツームストンを炸裂。だが、レインメーカーはグラネードで迎撃され、ファレにお返しのツームストンを食らってしまう。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 それでも、ファレのバッドラックフォールをフランケンシュタイナーで切り返したオカダは、逆さ押さえ込みの体勢からレインメーカーを繰り出すと、渾身のジャーマンスープレックスからのレインメーカーで、ついに勝利をもぎ取った。

1.4東京ドームで死闘を繰り広げたオメガを挑戦者に指名

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 V5を達成したオカダは、「おい、待てよ! おまえだよ、ケニー!」と、ファレのセコンドに就いていたオメガを呼び止め、「日本中の、いや、世界中の人たちは、オカダvs.ケニー、また観たいらしいぞ」と、今年の1.4東京ドーム大会でプロレス史に残る死闘を繰り広げたオメガを挑戦者に指名。リングインし、にらみ合ったオメガも、ベルトを撃ち抜くポーズで王座獲りをアピールしてみせた。

「規格外の覚醒した怪物」と化した「ヤバいファレ」を退けたオカダが見据えるのは、次なるビッグマッチの6.11大阪城ホール大会。この会場の規模に見合う相手として「ケニー以外いない」と覚悟を決めたオカダは、「日本中、いや、世界中の人たちがドームの続きが見たいと思ってる。試合が終わった後はもうやりたくないと思ってたけど、お互いにどんどんいろんな戦いをして、自分もケニーもそれ以上になってると思う。やるのが楽しみ」と、ドーム以上の戦いをした上で、必ず防衛すると宣言した。

負傷欠場中の柴田、本間への思い

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 そして、オメガ戦を決意したもう1つの理由が、負傷欠場中の柴田勝頼、そして本間朋晃への思いだ。「IWGPの戦いはキツイ。激しくなるからこそ、皆が全力で戦うからこそ、ケガをする人も出る。安全な技なんて1個もない。でも、プロレスラーは超人。体を鍛えて、練習もしてるから、どんな技も返せるし、立ち上がる。最後まであきらめないのがプロレスラー。これからも素晴らしい試合を見せていく」と、負傷者が続出している危険な技の応酬への警鐘に対し、それでも自分はこれからも全力で戦い抜くという”プロレスラーとしての矜持”を示した。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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