羽生、今季を終え「今スケートが楽しい」 宇野は来季へ意気込み「攻め続けたい」

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宇野、今季を振り返り「成長できたかな」

自身の成長を実感する宇野。写真は19日、大会前日練習の様子 【Photo:YUTAKA/アフロスポーツ】

――今シーズンを振り返ってほしい。

 すごく充実した楽しいシーズンでした。

――ここまで自身のレベルが上がるとは思っていた?

 シーズン初めには、こんな状態になるとは考えていなかったところまで成長できたかなと思っています。

――来シーズンはどうしたい?

 来シーズンも僕は攻め続けたいなと思いますし、楽しいと思える試合を1試合でも多くしたいなと思います。

――新しい挑戦をする中で、ここまで点数も伸ばせた。何が一番良かったと感じる?

 いろいろな失敗をうまく成功につなげられたのもありますし、シーズン後半に向けてジャンプの難易度を上げたのが逆に良かったのかなと思いますね。4回転フリップだけのときは、フリップだけでもなかなかまとめることができなかったところが、他の不安要素、4回転ループを入れることによって、なぜか知らないですけど他が安定し始めたんです。ループが不安なところでもあったんですけど、逆にその不安が他の不安を打ち消したのかなと思います。

――技術的な部分についてはどこまで挑戦する?

 技術的なものはとどまろうと思っていないですし、まだ跳べていないジャンプもたくさんあるので、ケガしない程度に挑戦していきたいと思っています。

――自信が付いた部分と、見えてきた課題は?

 課題からお話させていただくと、やはり僕は「トップはユヅくんだ」と意識していて、ユヅくんを目標に今までやってきました。昨シーズンよりは少し近づけたかなと思いますけど、まだ実力の差はあると感じているので、目の前のことを一歩一歩こなして近づけたらいいなと思っています。またシーズンの収穫については、メンタルのコントロールというのが一番かなと感じています。

宇野は今大会、ショート1位、フリー2位と安定した結果を残した 【Photo:YUTAKA/アフロスポーツ】

――トップになるためには、どこをどう改善していく必要があるか?

 全部足りないと思います。なので、全部頑張らなければいけないと思っています。

――4回転については新たなジャンプに挑戦する?

 どんどん止まらないスピードで皆さんが成長していて、男子はジャンプがすごい速さでレベルアップしている中で、自分もなんとか食らいついていけているとは思うので、あまり意識しすぎず、できることをより磨いていくことも大事なんだと今季学んだので、しっかり僕のやれることを頑張っていこうと思っています。できる範囲で、新しいジャンプは楽しみつつという感じでやっていきたいと思います。

――4回転についてはフリップを跳べたことで、垣根がなくなったように感じるが?

 フリップを跳ぶ前から、サルコウとループは下りたことがありましたし、ループが跳べたのはユヅくんが試合で入れたことによって、「ループって安定して跳べるジャンプなんだ」ということで、これまでは「跳べなくても仕方ない」と思っていたのが、真剣に「跳べるんだ」という気持ちに変わったところです。フリップは去年跳べた。フリップとルッツは近いところがあるので、なんとか跳べなくもないなと。ただルッツは確率が低すぎて困っています(苦笑)。

――表現面に関して進化したと感じる部分はある?

 あんまり手応えはないんですけど、シーズン初めに比べて、全体的に良くなってきたかなと。このプログラムだけかもしれないですけど、良くなっている実感はあります。ただ、自分のプログラムを見ていても、(要素の)つなぎが良くないと感じるので、そこは永遠の課題になってくるんじゃないかと思います。

――技術面、精神面のどちらがより成長したと思う?

 技術面はシーズン初めのことを思い返すと、「あれって今シーズンだっけ」というくらい昔のことに思えますし、気持ちもやっとスポーツ選手らしくなってきたなと思うので、どちらかというと精神面ですかね。しっかりスケートのことだけを考えるようになって、甘さが少し抜けたなと思います。

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