開幕3連勝はならずも次のフェーズへ確かな収穫

ヤクルトレビンズ戸田 古川拓実 選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

今季初となるホストゲームを迎えたヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)は、直近2試合で力強さを発揮していたフォワード周りで優勢に立てず、中国電力レッドレグリオンズに常に先手を許す苦しい展開を強いられた。

相手のコレクティブなディフェンスの圧力を受けて、ペナルティがかさんだゲームでもあった。ペナルティの多さは直近2試合の課題でもあったが、それが今節は敗因につながった。

「タフマンズ(メンバー外の選手)とともに日々の練習から試合を想定した圧力を作りながら取り組むことでペナルティの数は減らせると思っています」

初黒星のあと、多田潤平共同キャプテンは現状を真摯に受け止めていたが、同時に、その表情には手ごたえもうかがえた。確かな収穫も見えたからだ。

前半の30分過ぎのことだ。それまでは相手ゴール前に攻め込みながらペナルティを犯すなどトライを奪い切れないもどかしい展開が続いていたが、「選手たちの中で修正して(前半の)ラスト10分はいい展開にもっていけた」(河野嵩史ヘッドコーチ)。その流れを34分 のトライにつなげた。フォワードが粘り、展開し、中央からセンターの古川拓実 が飛び込んでトライを奪い切った。

「プレシーズンから自分たちが主導権を握ってアタックすることにずっと取り組んできましたが、それを体現できたことがあのトライにつながった」と多田共同キャプテン。

強みであるディフェンス力はそのままに攻撃力を引き上げていく――。それが今季、リーグワンに初参戦したL戸田の大きなテーマにある。プレシーズンでは試行錯誤する中で、なかなかスコアが奪えない苦しい時期が続いていたが、リーグワンが開幕したいま、その取り組みが少しずつ実りを見せ始めている。多田共同キャプテンが言った。

「フォワードのモールだけではなくて、バックスも一体となってコンビネーションから奪い取るトライが増えてきている。これは大きな収穫だと思っています。これを高いレベルの相手にも継続して体現していくことが勝ちにつながると信じています」

L戸田が次のフェーズへと歩みを進めていることは確かだ。

(鈴木康浩)

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