「勝つための補強」でタイトルを狙う神戸 監督は現場とフロントの一体感に手応え
ポジション争いの激化が良い緊張感をもたらす
6年間共に仕事をした田中はネルシーニョ監督について「とにかく結果主義です」とコメント 【(C)J.LEAGUE PHOTOS】
これは今年に限らず、ネルシーニョ監督がチーム力を高めるために毎年、選手たちに求めてきたことだが、そうした競争が選手の質、レベルがより高くなった中で行われるとなれば、当然チーム力は引き上げられる。柏時代には約6年間、ネルシーニョ監督と仕事をし、今年から神戸でプレーする田中は言う。
「監督はとにかく『結果主義』です。練習で調子が良ければいきなりスタメンに抜てきすることもあるし、逆に試合で結果を残せなければ、次の試合でベンチ外になることもある。おかげで日々の練習が、1つ1つのプレーが緊張の連続ですが、常に全員がモチベーションを落とさずにサッカーに向き合える。それが自然と選手個々やチームの成長、そしてグループとしての強さにつながっていくのだと思います」
レアンドロの不在の大きさを痛感
ポドルスキの合流はガラタサライのシーズン終了後。フィットするまでに多少時間を要するだろう 【写真:アフロ】
また、獲得が発表された元ドイツ代表、ルーカス・ポドルスキの合流もトルコ1部リーグ・ガラタサライでのシーズン終了後で、フィットするには多少の時間を要するだろう。今後、チームとしてレアンドロ不在の穴を埋められるかは、タイトル獲得のための大きな課題となる。「勝つための補強」をもってしても、得点王に輝くほどの活躍を見せたエースの不在を埋めるのは簡単なことではない。
もっとも、これまでも百戦錬磨の経験をもとに、“ネルシーニョ・マジック”とも呼ばれる手腕でチームをけん引してきたネルシーニョ監督のこと。それでも勝つための策は当然、描いているはずだ。