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先発ストローマン「大舞台が好きなんだ」
アメリカ4選手がWBC優勝会見に登場
先発で好投し、アメリカにWBC初優勝をもたらしたストローマン
先発で好投し、アメリカにWBC初優勝をもたらしたストローマン【写真:USA TODAY Sports/アフロ】

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝、プエルトリコvs.アメリカが22日(現地時間)、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行われ、アメリカが8対0で勝ちWBCを初制覇した。


 この試合で先発し、7回途中1安打無失点の好投を見せたマーカス・ストローマン、3番で2安打1打点の活躍を見せたクリスチャン・イエリチ、ショートで何度も好守備を披露したブランドン・クロフォード、今大会打率3割8分5厘をマークしたエリック・ホスマ―の4選手が試合後の会見に登場し、優勝の実感を語った。

イエリチ「本当に楽しい雰囲気」

 まずイエリチとストローマンの一問一答。


――クリスチャン、君がこの大会への参加を決めた時、この大会を自身にとってどういったものにしたいと考えていましたか? 大会が終わってみて、大会前の期待するところとはまた違った印象を持ちましたか?


イエリチ:大会参加を決めた時にはどういうものになるかはよくわからなかったよ。それよりも国を代表することやいろいろなチームから集まった選手とのプレーに興奮していたよ。実際に集まって一体感が増していき、毎晩勝つために全力を尽くすことは素晴らしい経験だったね。野球をしていて最も楽しい時を過ごしたよ。


――他の選手たちにも尋ねたのですが、野球というアメリカ国民の娯楽と呼ばれる中、WBCで決勝に進んだだけでなくそこで勝利した意味はどういうものなのでしょう?


イエリチ:この大会でアメリカの成績が芳しくなかったのは知っていたよ。他にも良いチームがたくさんあるということもあってね。他国の情熱はすごいし、ファンの後押しも素晴らしいからね。今回はアメリカのファンも後押ししてくれた。サンディエゴでドミニカ共和国と対戦した時、また昨夜の日本戦、そして決勝のプエルトリコ戦は、本当に楽しい雰囲気でやらせてもらったよ。


――チームの一体感については君も話してくれたけど、その一体感を短い時間でつくり上げることができたのはなぜなのでしょう?


イエリチ:このチームに来て、共通のゴールに向かってきたからだろうね。僕たちの頭には一つのことしかなかった。それは優勝をすること、そのためには何でもするということだった。それで一体感が高まったのだと思う。それに素晴らしいチームメートたちだし、人としても素晴らしいヤツばかりなんだ。これまでにワールドシリーズで優勝したことがある連中もだよ。

ストローマン「チーム全体の勝利さ」

そうそうたるメンバーがそろう中、3番に入り存在感を示したイエリチ
そうそうたるメンバーがそろう中、3番に入り存在感を示したイエリチ【写真:USA TODAY Sports/アフロ】

――マーカス、ジム・リーランド監督があなたを(7回よりも前に)降板させようと考えていたという話をしていましたが、実際彼は君に話に来たのですか?


ストローマン:いや、それはなかったです。


――もし来ていたとしたら?


ストローマン:最初は嫌だと言うと思うけど、リーランド監督をとても尊敬しているし、彼が決めることなんだ。彼ほど現実的で、控えめで、自信を持っている監督の下でプレーしたことがない。彼は最善の道を見つけ出すことができるんだ。言葉はすべて完璧に計算されているようにすら感じるし、オレたちをやる気にさせてくれるんだ。いい経験になったよ。彼の下でプレーするのが好きになったね。もう彼が監督をしないなんて信じられない。だから、もし監督がオレを降板させたいと言ってきたとしても従っていたと思うよ。


――帽子のつばに何か書かれてあったように見えたけど、差し支えなければ何と書かれていたか教えてもらえますか?


ストローマン:ダメだね。自分のモチベーションを上げるために帽子のつばに書いていることで、2008、09年頃からやっているんだ。


――マウンドからベンチに戻る時に君はうなずきつつ唇をかんでいるように見えたけど、あれはどういうことですか? 世界中に、プエルトリコチームに、チームメートに、そして家族にどんなことを伝えようとしていたのでしょうか?


ストローマン:こういう舞台で投げることが好きなんだ。こういう雰囲気が好きだ。試合が大きくなればなるほど熱くなれるし、ピッチングも良くなる。自分が大舞台に強い投手であることを誇りに思ってるよ。この試合も、これまでで一番とは言えないまでも、自分が登板したなかで最も大きな試合のひとつだった。つまり自分たちがこの試合で勝てるかはオレにかかっていたんだ。もちろん自分のバックを守ってくれた守備陣も素晴らしかったし、打撃陣は大会を通じて振れていた。本当にチーム全体の勝利さ。


――先週(2次ラウンドのプエルトリコ戦)は4回2/3を投げて8安打、4失点でした。今晩の試合との違いは何だったのでしょうか?


ストローマン:それが野球っていうものさ。誰もが時に打たれるものだし、打たれない時もある。だけど今日はコントロールやシンカーの調子が少しだけ良かった。前回はそうではなかったけど、今日はタイミングを変えながら投げられたよ。相手のラインアップはすごかったよ。1番から9番までね。このような相手にはコントロールを良くしないといけないし、すべての投球に気を配らなければならない。楽な打者は一人もいないからね。だけど自信があった。集中していたし、幸運にも最後は勝利を飾れた。

「準決勝後は電話が鳴りっぱなし」とイエリチ

――クリスチャン、カリフォルニアのこの近辺の出身ということで、家族や友人もいたのでしょうか? 自分が育ったところでプレーできるというのはどういった感覚だったのでしょうか?


イエリチ:特別なものだったよ。家族や多くの友人が今日は来てくれたんだ。昨晩もね。昨日の試合で最後のアウトを取ってから、今日の試合まで電話が鳴りっぱなしだった。僕の幸運を祈ってくれたのと、決勝はスタンドで見てるから、ってね。そういうモチベーションが必要だったわけではなかったけど、それでもこういう状況でプレーし勝利できたことは特別だった。それには本当に素晴らしい投球をしてくれた。今日は世界で一番自信があるかのようにすら見えたよ。僕たちも彼がこういう舞台が好きだというのを知っていたし、実際にすごいことをやってのけたよね。


――マーカス、プエルトリコに勝つのは特別なことなのでしょうか?


ストローマン:いや、それよりもアメリカのために勝てたことが重要なんだ。もちろんこれはオレ達の始めての優勝だ。過去の大会では早々に敗退してしまったこともある。だからどの選手も、この大会で優勝するという目標を持ち続けてきた。どの選手も1球、1球に集中していた。そしてプライドを持ち、自分たちを信じ続けた。そしてこの2週間ほどの間でオレたちは友情を築き上げた。ひとつのユニットとして成長し、最後はまるで長い間一緒にプレーしたかのような感覚さえ覚えたほどだ。だからオレはこのチームメートが好きだし、素晴らしい経験ができたと思っている。また4年後もここに戻ってきてタイトルを死守したいね。


――この段階でかなり激しくプレーしたわけだけど、まだシーズンは始まっていません。シーズンに入って燃え尽き症候群になったりしませんか?


ストローマン:そんなものはないよ。またキャンプに戻って、トレーニングをして、そしてあと1週間ちょっとで開幕を迎える。だけど開幕してからも自分は毎試合これくらい激しくプレーするつもりだ。


――クリスチャン、君にもリーランド監督について聞きたいのだけど、彼は短い期間で君たちをまとめ、優勝にまで導きました。


イエリチ:監督は最高だよ。毎日僕らのことを気にかけてくれた。彼のためにプレーすることには大きな意味があった。彼は僕らに「国を代表して戦ってくれ」と伝えてくれた。彼の下でプレーするのは最高に楽しかったし、他の選手もそうだったと思う。彼が最高の監督で最高のキャリアを築き上げたのには理由があるのさ。マーカスが言ったように、彼がもう監督をしないなんで信じられない。だけど、少なくとも僕らは彼を優勝監督として送り出すことができたわけだし、本当に嬉しい。


ストローマン:4年後俺たちが彼をまた引き戻すよ。


次ページはクロフォードとホスマーの一問一答。

永塚和志

1975年、茨城県生まれ、北海道育ち。英字紙『ジャパンタイムズ』記者で、プロ野球やバスケットボール等を担当。日本シリーズやWBC、バスケットボール世界選手権、NFL・スーパーボウルなどの取材経験がある

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