地元・韓国と豪華打線のオランダが軸 WBC1次ラウンドA組の見どころ
韓国の主砲を担うイ・デホ 【Getty Images】
A組戦力分析
1次ラウンドA組の戦力分析(10段階評価/データ提供:世界の野球) 【スポーツナビ】
威圧感ある打者が多い韓国
プロ野球の平均防御率が5点を超える超打高リーグなだけあって、昨季打点と打率の二冠王に輝いたチェ・ヒョンウ(KIA)や今年から韓国ロッテに復帰するイ・デホなど、威圧感のある打者が多く名を連ねる。
一方で投手はここ数年人材不足に悩まされているが、韓国の伝統である多彩かつ細かい継投で最後はオ・スンファン(カージナルス)につなぐパターンがハマれば、優勝したプレミア12同様にカバーは十分可能だろう。
メジャーのレギュラーそろうオランダ
ボガーツ(写真右)は名門レッドソックスの遊撃手を務める 【写真:USA TODAY Sports/アフロ】
ボガーツ(レッドソックス)、シモンズ(エンゼルス)らメジャーのレギュラークラスがそろう内野陣にバレンティン(東京ヤクルト)が加わる豪華打線。投手組は2大会ぶりの出場となるバンデンハーク(福岡ソフトバンク)に加え、国内からもスピードのあるリリーバーが台頭している。
昨年11月の日本との強化試合では、当落線上の選手も多く起用されたのもあってか、投手層の薄さを露呈。それでもチームの完成度は高まっており、韓国と共にこのグループの二強を形成すると見られる。
「二弱」とは扱えないイスラエル・台湾
台湾はチェン・グァンユウら投手陣の粘りが勝ち抜けの条件となる 【写真は共同】
予選から勝ち上がり初出場を果たしたイスラエルは、メジャー経験者や将来昇格が期待される有望株を含むユダヤ系のマイナー選手で構成されており、戦力と結束力を兼ね備える。
前回初の2次ラウンド進出を果たした台湾は、プロアマの不協和音が原因で、決して足並みのそろったメンバーとは言えない。ただ、前回はオランダから勝利しており、チェン・グァンユウ(千葉ロッテ)らNPBでプレーする投手陣の粘り次第では、他の3チームから白星を挙げることは十分に可能だろう。
投手層に一抹の不安を残す韓国とオランダの隙を突いて「二弱」が勝つ可能性は低くない。今大会から勝敗が並んだ場合にはプレーオフも導入されているが、最終戦まで展開の分からない混沌(こんとん)としたグループになりそうだ。
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