背水の陣で臨むリバプールとアーセナル トップ4戦線への生き残りを懸けた決戦
ベンゲルの「今季限り」を望む声が強まるアーセナル
両チームは今季の開幕戦で激突。そのときは4−3でリバプールが勝利した 【写真:Action Images/アフロ】
くしくも今季の開幕節はリバプールとの対戦だったが(3−4)、ホームで観衆のブーイングを浴びた黒星発進は2年連続。リーグ優勝が非現実的となった後半戦では、CL初優勝の夢が16強の壁で砕け散るシーズンが、2月15日のバイエルン・ミュンヘン戦第1戦で大敗(1−5)したことで、今季で7年連続になろうとしている。
今季は、チームの精神面が昨季までとは違っているはずだった。前半戦で、チェルシーに快勝(3−0)した第6節を含むリーグ戦14試合を無敗で乗り切っていた当時、「近年では最高の成熟度だ」と自軍を評していたのは他ならぬベンゲル。しかし、勝てば一時的にでも3ポイント差に詰め寄ってチェルシーにプレッシャーを掛けることができた第23節、アーセナルはホームでワトフォードに敗れ(1−2)、指揮官は「成熟度が足らない」と前言撤回を余儀なくされた。
続くチェルシーとの直接対決(1−3)、試合の流れが敵に傾いた1失点目の場面では、セオ・ウォルコットが得点者のマルコス・アロンソへの追走を怠っていた。ここ一番でアーセナルが苦手の守備に泣いた試合が初めてでなければ、肝心の場面で守備の意識を疎かにした攻撃集団の主力もウォルコットだけではない。
両軍が背水の陣で挑む直接対決
アーセナルの前線で孤軍奮闘するサンチェス(左)。今回の対戦も撃ち合いとなるか 【写真:ロイター/アフロ】
逆に際立っているのは、前節ハル戦(2−0)でチームの全得点を上げ、続くバイエルン戦でも一矢を報いているサンチェスの孤軍奮闘。来季はCLに出場することもできないとなれば、彼がチームを去るシナリオが現実味を帯びる。片や、「今季限り」を望む声が増す中でも「4月ごろまでに決める」として、続投への意思をほのめかしてもいるベンゲルにすれば、サンチェス流失を避けるためにも、トップ4争いのライバルに負けるわけにはいかない。
両軍が背水の陣で挑む直接対決。共に攻撃が身上である。アウェーゲームとなるアーセナルも、現トップ6対決で1勝2分け3敗と負け越していることから、ここで勝っておきたい意識があるはず(リバプールは4勝4分け)。両軍合わせて7得点が生まれた前回対決と同じ撃ち合いもあり得る。
果たして、今季のトップ4を超えて来季以降をも懸けた決戦の軍配はどちらに?
スポナビライブ番組情報(PR)
3/4 (土) 26:15〜 リバプールvs.アーセナル
3/3 (金) 21:00〜 開幕節のアーセナルvs.リバプールを無料再配信