【全日本プロレス】ボディガー組が宮原組退け世界タッグV2 大仁田の電流爆破要求を諏訪魔が一蹴

高木裕美

ゼウス&ボディガー組が宮原組を退け世界タッグV2 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 全日本プロレス「2017 エキサイトシリーズ 〜Jr. BATTLE OF GLORY〜」開幕戦となる17日の東京・後楽園ホール大会では、世界タッグ選手権試合およびJr. BATTLE OF GLORY公式戦などが行われ、1138人を動員した。

ボディガーが大阪での五冠王宣言!

大阪の三冠戦に向けて、宮原とボディガーがにらみ合う 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 メインイベントの世界タッグ選手権試合では、ゼウス&ボディガーの王者組が宮原健斗&ジェイク・リー組を退けV2に成功。26日の大阪・エディオンアリーナ大阪での三冠ヘビー級王座戦を前に、ボディガーが王者・宮原の前で強烈なデモンストレーションを見せ付け、5冠王に王手をかけた。

 ボディガーは自ら先発を志願し、宮原にチョップを打ち込むと、場外でも鉄柵攻撃。まずはジェイクを合体ブレーンバスターで床の上へ投げつけると、宮原にもカウンターの逆水平チョップを炸裂。ダウンした宮原は、客席通路に倒れたまま取り残され、無残な姿をさらす。なおも王者組のパワーの前に挑戦者組は大苦戦。ジェイクにラリアット&ショルダーを同時発射し、合体チョークスラムで投げると、ゼウスが宮原を場外へ分断。孤立したジェイクをボディガーがハイキック、ラリアット、バウンスと徹底的に潰し、3カウントを奪い取った。

 夢の5冠王まであと1勝となったボディガーは「2月26日は大阪まで観に来てください」と地元・大阪を晴れ舞台にするとアピール。「どこも痛めてないし、いいウォーミングアップができた。今まで培ってきたものすべて出して、48年と8カ月の人生を賭けて挑む」と闘志を燃やすと、ゼウスも「大阪でやったらボディガーが勝つ確立250%だ」と後押し。

 一方、敗れた宮原は「3度目の正直のはずが、またタッグのベルトに届かなかった。今年は三冠を最多防衛して、その上で5冠王にもなる」と、改めてタッグ王座戴冠に意欲を見せた。

諏訪魔は電流爆破拒否「オレ自身も全日本にも必要ない」

大仁田が来場し諏訪魔に電流爆破戦を改めて要求するが…… 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルの諏訪魔&ジョー・ドーリング組vs.崔領二&KAI組では、来場を予告していた大仁田厚が邪道軍団を引き連れて観戦。客席で試合を見守った後、諏訪魔に対して改めて電流爆破マッチを要求するも、諏訪魔は「オレ自身にも全日本にも電流爆破は必要ない」とキッパリと拒絶した。

 邪道軍団は開始早々、場外戦でざわついている中を、信者も引き連れて堂々と入場。買ってきたチケットを手に東側客席に陣取ると、”大仁田信者”として知られ、タッグ結成経験もあるKAIがさんざん痛ぶられている姿を、悠然と見守る。

 諏訪魔は大仁田の存在には気づきつつも、決して目線は向けず。約3年8カ月ぶりの対戦となるKAIのふがいない戦いぶりにストンピングでゲキを飛ばすと、場外でダウンしたところをスリーパーで締め上げていくが、リング上ではドーリングが崔に丸め込まれて3カウントを献上。試合は黒星を喫してしまった。

 勝負が決まったと見るや、マイクを握った大仁田は「天龍さんも馬場さんも、電流爆破にはノーと言わなかったぞ」とかつての全日本マットを支えた偉大なる先輩たちの名前を挙げた上で、「電流爆破、やるのかやらないのか、甲府のルールはどうするのか決めてくれ」と噛み付き、「電流爆破を受けないなら、おまえをチキン諏訪魔と呼ぶからな」と勝手に弱虫認定。だが、諏訪魔はこの挑発にも動じることなく、「オレ自身にも全日本にも電流爆破は必要ない。オレは体と体がぶつかり合うプロレスが厳しいものだと思ってる。山梨でキッチリ白黒つけてやる。以上!」と、2日後の山梨・アイメッセ甲府で行われる8人タッグマッチで、邪道軍を完膚なきまでに叩きのめし、二度とムダ口を叩けなくすると予告。花道で激しくにらみ合い、互いのイデオロギーをぶつけた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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