有力馬に乗り替わり多発のフェブラリーS “代打の神様”は砂王決定戦をこう見た

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有力馬の乗り替わりが相次いだフェブラリーS、園田の永島太郎騎手はどう見ている? 【netkeiba.com】

 混戦模様のフェブラリーS。有力馬の乗り替わりが相次いだ。騎手が替わってレース展開が変わることもあれば、馬の新味が引き出されることもあるだろう。乗り替わりはレース全体にどのように作用するのだろうか。地方・兵庫(園田・姫路)に「代打の神様」と呼ばれる騎手がいる。永島太郎騎手(43)。初騎乗の馬で重賞制覇を度々成し遂げた。一発勝負をキメるためどんな準備をし、作戦を立てていたのだろうか。(取材・文・写真:大恵陽子)

騎乗依頼がくる前から馬を観察

 今年のフェブラリーSで前走から騎手が替わる馬は以下の通り。

 昨年の最優秀ダートホース・サウンドトゥルーは大野拓弥騎手の騎乗停止により柴田善臣騎手に。

 カフジテイクは福永祐一騎手負傷により再び津村明秀騎手に。

 昨年の覇者・モーニンはライアン・ムーア騎手が初騎乗。

 2014、15年連覇のコパノリッキーは5戦ぶりに武豊騎手に戻り、ケイティブレイブは幸英明騎手に替わる。

 また、デニムアンドルビーは約3年ぶりに内田博幸騎手、ブライトラインは3戦ぶりに石橋脩騎手にそれぞれ替わる。

“代打の神様”が一発勝負をキメる心構えを伝授 【netkeiba.com】

 園田・姫路の永島太郎騎手はこの5年ほどでホクセツサンデー、ダイナミックグロウ、ハルイチバンで初騎乗ながら重賞制覇を遂げた。いずれも調教には乗らず、レースが初コンタクトだったという。しかし騎乗依頼がくる前から、どうすれば勝利に近づける馬なのかを近くで見て考えていた。

「ダイナミックグロウに騎乗する前、一緒のレースになったことがあったんですが、道中、僕の斜め横にいた時に『レースに集中しきれていないんじゃないかな』と感じたことがあったんです。それまでも重賞で勝ち負けはする馬だけど、何か足りないのかなと思っていました。レース前に戦法は決めつけないのですが、最後方から行くとか極端な形の方がこの馬の気性にはいいんじゃないかと思っていました」(永島騎手)

 レースではいいスタートを切ったため、ハナを奪った。ダイナミックグロウにとって園田・姫路に移籍して以来初めての逃げ。4コーナーでは2番手の馬に一度は交わされたが、直線で再び差し返して勝利した。

「どんなペースやカタチでも最後の直線は仮に13秒ならそのタイムで走ってこれる馬だと思っていました」(永島騎手)

 初騎乗の馬は装鞍所で体型や脚の長さ、蹄の形を見てレースぶりをイメージするという。返し馬では、これまで乗った活躍馬で似たタイプがいればその長所を重ね合わせて想像を膨らませる。

 ゲートが開くまでのこれらの作業と経験に基づく勝負勘が勝利を引き出すのだろう。

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