超人守備の広島・菊池涼介、その素顔 忍者でも猿でもなく「人間だもの」

森田和樹

いたずら好きも…愛があるからこそ

今季の菊池にはリーダーとしての期待がかかる 【写真:森田和樹】

 優勝決定後の胴上げが行われている最中に、後輩の磯村嘉孝らに“カンチョー”をするなど、日頃からいたずら好きな一面を見せている。

 しかも、相手は後輩だけに限らない。大ベテランの新井貴浩や、昨年で現役引退した黒田博樹氏も被害に遭っているそうだ。他にも、河田雄祐外野守備走塁コーチがシャワーを浴びているとき、いつもメガネを置いている場所に、おもちゃの偽物を何個か並べたというエピソードもあるとかないとか……。

 だが、それらは愛があるからこそできること。セ・リーグMVPの投票数は新井に次ぐ2位だったが、以前から番記者とMVPの話になった際に「俺はいいから、新井さんに入れて」と伝えていたというし、胃がんの手術を受けた赤松真人とは頻繁に連絡を取り合うなど、チームメートへの思いやりにあふれた人間なのだ。昨オフから「チームを引っ張っていきたい」と口にしているが、彼ならリーダーとして先頭に立つことはできるだろう。

今年は世界一を目指すことから

WBCでは侍ジャパンの一員として世界一奪還に挑む 【写真は共同】

 3月に開催されるWBCのメンバーに選出され、今年は日本一の前に世界一を目指すことから始まる。過去に日の丸を背負って出場した試合では、ファンの度肝を抜くプレーを見せて「メジャーでも通用する選手」などと絶賛されてきた。

 昨年12月に開催されたトークイベントでは、リップサービスかもしれないが「侍ジャパンでプレーしていて、(メジャーに)興味は湧いてきた」と自身の刺激になっていることを明かしていた。きっと、更なる進化を遂げてチームに帰ってくるはずだ。

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著者プロフィール

広島生まれのゆとり世代。2013年にlivedoor newsの編集スタッフをしながら、カープのコラム執筆を開始。14年のCS敗退後に「『緒方孝市さんの監督就任』『マエケンの残留』『黒田博樹さんの復帰』が実現したら、掛け持ちしている仕事を辞める」と友人に宣言。翌年からライター業に専念している。

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