【ボクシング】変則派のデゲイルか正統派のジャックか――北京五輪で明暗を分けた2人が王座統一戦

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北京五輪金メダルなどアマチュアのトップ選手として活躍してきたIBF王者デゲイル 【(C)NAOKI FUKUDA】

 14日(日本時間15日)、米国ニューヨークで行われるスーパー・ミドル級王座統一戦、IBF王者ジェームス・デゲイル(30=イギリス)vs.WBC王者バドゥ・ジャック(33=スウェーデン)が注目を集めている。ともに08年北京五輪に出場した経験を持ち、デゲイルは金メダル、ジャックは1回戦敗退と明暗を分けたが、プロでは同時期に世界一の座についた。有利とみられているサウスポーの変則派デゲイルが順当に勝利を収めるのか、それとも正統派のジャックが意地をみせるのか。

同時期に世界一の座についた2人が激突

1回TKO負けという挫折を乗り越えWBC世界王者を戴冠したジャック 【(C)NAOKI FUKUDA】

 10歳でボクシングを始めたデゲイルは、北京五輪のほかにも世界選手権や英連邦選手権、欧州選手権に出場するなどアマチュアのトップ選手として活躍。09年にプロ転向を果たしてからも24戦23勝(14KO)1敗と、まずは順調な歩みをみせている。現在の王座は15年5月にアンドレ・ディレル(33=米国)を下して獲得し、元王者と指名挑戦者を判定で退けて2度の防衛中だ。
 基本的には右腕と右足を前に出して構えるサウスポーだが、機をみてスイッチするなど器用さを備えている。生まれも育ちもイギリスだが、アメリカの大物アドバイザーと契約を交わし、3度の世界戦はいずれもアメリカで行ってきた。

 一方のジャックは、西アフリカのガンビア出身の父親とスウェーデン人の母親のもとにスウェーデンで誕生。北京五輪には父親の出身国ガンビア代表として出場した。09年6月、スウェーデンでプロデビューし、2年後に主戦場をアメリカに移した。14年に1回TKO負けという挫折を味わったが、これを乗り越えて15年4月、アンドレ・ディレルの弟、アンソニー・ディレル(32=米国)に判定勝ちを収めて現在の王座を獲得した。防衛戦では2対1の判定勝ち、元王者と引き分けと苦戦が続いている。戦績は23戦20勝(12KO)1敗2分。ジャックは左腕と左足を前に出して構えるオーソドックス・スタイルで、鋭く切り込む左ジャブと伸びのある右ストレートが主武器だ。

 ともに3度の世界戦は判定勝負に終わっているだけに、ここはKOでアピールしたいところだ。デゲイルは「ジャックは基本に忠実な選手だが、特別なものがない。彼は私のスピードに驚くだろう」と自信をみせている。
 ジャックも「ハードなトレーニングを続けてきたので、早く私が最強であることを証明したい。激しい戦いになるだろう」と意気込みを口にしている。
 ジャックが左ジャブで煽り、デゲイルが忙しく動きながら迎撃する競った展開になりそうだが、どちらかが早い段階で流れを引き寄せるようだと一方的になる可能性もある。ちなみにオッズは5対2でデゲイル有利と出ている。

Written by ボクシングライター原功

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