侍J入りの青木「日本の力になりたい」 世界一奪還への想いと自身の役割語る

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「米国生活で日本人を意識した」

今大会侍ジャパン初のメジャーリーガーの参加となった青木。世界一奪還へ「日本の力になりたい」と熱い想いを語った 【写真は共同】

 世界一奪還を目指す侍ジャパンに頼もしい戦力が加わった。来年3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表「侍ジャパン」にメジャーリーグ・アストロズの青木宣親の追加が21日に発表された。それを受けて、青木が都内・神宮球場のクラブハウスで会見を行い、日本代表としての抱負を語った。

 青木は第1回、第2回WBCに参加し、2大会連続世界一に貢献。第2回大会では外野手のベストナインを獲得している。2大会ぶりの参加の理由について、「米国で5年やってきて、日ごろの生活も含めて自分が日本人だと意識させられる場面が多くあり、日本代表の話をもらったときにぜひ出たい、日本代表の力になりたいと思った」と語った。

 今大会の侍ジャパンにとって初のメジャーリーガーの参加に、小久保監督からは「青木選手の参加は心強く感じている。チームにとって大きな力になるのは間違いない。中心選手として世界一奪還へチームを導いてほしい」とメッセージが送られた。

 ただ、来年はアストロズ移籍1年目で、所属チームのキャンプやオープン戦をフルに出席することはできなくなる。過去のWBCでは、チーム優先でWBCに参加できなかった日本人メジャーリーガーが多かった。それについては、「来季はメジャー6年目だし、メジャー5チーム目で流れが分かっているので不安はない。今回は日本代表に出ることの気持ちが勝った」と力強いコメントを残した。

メンバー一新も「楽しみ」

5年のメジャーリーグ生活で「メジャーリーガーのことは多く知っているのでアドバイスできると思う」とプレー以外での貢献度も高くなるのは間違いない 【Getty Images Sport】

 20日に一部メンバーとして大谷翔平、筒香嘉智、山田哲人、菅野智之ら18名が発表された。かつてのメンバーとは大きく一新されたが、青木は「すごい選手たちとやれるのはうれしい」と一緒にプレーすることを心待ちにしている様子。面識はあるものの、ほとんど話したことはないという大谷に関しては「二刀流という過去前例がないような選手。その大谷とプレーできるのはすごい楽しみ」。また、東京ヤクルトで背番号1を継承した山田哲人については「山田とプレーしたことは1度だけなので、そのときから数段成長している。山田には自分にそのすごさを実際見せてほしい」と先輩ならではの注文をつけた。

 19名の中では、来季35歳とチーム最年長。リーダーとしての役割が期待されることにもなる。「第2回大会のイチロー選手と同じ役割を期待されますが?」という報道陣の質問に対して、「イチローさんと聞くとウッとなる」とその重圧におどけたものの、「代表の経験もあるし、メジャーにも5年いていろいろ経験していることを惜しみなく伝えたいし、自分で気付いたことをどんどん言っていきたい」と、その役割にも前向きだ。また、「アメリカン・リーグでもナショナル・リーグでもプレーしてメジャーリーガーのことは多く知っているので、そこらへんはアドバイスできると思う」とも話し、プレー以外での貢献度も間違いなく高くなるだろう。

「とにかく勝つ!それだけ」

 ちなみに、ことし在籍したマリナーズでは、ドミニカ共和国の代表として名前が挙がるロビンソン・カノやネルソン・クルーズらとWBCについて話をしたとのこと。「負けねーぞと彼らには伝えました」とすでに宣戦布告を果たしているが、「WBCに参加することの想いは人それぞれだが、彼らは負けることを嫌がるので真剣なのは間違いない。各国オールスター級の選手も多い」と警戒している。一方で、「日本人が力を合わせれば必ず勝ち上がれる」と世界一経験者ならではの自信ものぞかせた。

 来年は2月はアストロズのキャンプに参加して、3月1日から日本代表に合流する予定。世界一奪還へ「絶対負けないという気持ちで臨むことが大事。少しでも日本の力になりたい」ときっぱり言い切った青木。「打順などは小久保監督が決めるところでやるだけだし、何番打とうが自分は変わらないですから。とにかく勝つこと!それだけ」と、日の丸のユニホームをまとい、世界一へ獅子奮迅の働きを見せるつもりだ。
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