【ボクシング】“破壊者”コバレフvs.“神の子”ウォード 3団体統一世界ライト・ヘビー級王座戦展望
「クラッシャー」の異名を取る強打者コバレフ
“神の子”ウォードを迎え撃つ3団体統一世界ライト・ヘビー級王者コバレフ 【(C)NAOKI FUKUDA】
世界戦の9戦全勝(7KO)を含む戦績は31戦30勝(26KO)1分。この引き分けも一度はKO勝ちがコールされたものの、相手が「決定打が後頭部への打撃だった」と抗議。これが受け入れられて引き分けに変更されたもので、事実上のKO勝ちといえるものだ。
KO率は84パーセントを超える。圧力をかけながら右ストレートで襲い掛かり、左フックから左右の連打を顔面、ボディーに叩きつける好戦的なスタイルを確立している。「クラッシャー」の異名そのままの獰猛な強打者だ。以前はスタミナが不安視されていたが、この2年で12ラウンドを2度フルに戦いきっており問題ないことを証明している。
ウォードのテクニックがコバレフを封じるか
ウォードはコバレフの強打を完封し2階級制覇なるか 【(C)NAOKI FUKUDA】
こちらはスピードを生かした典型的な技巧派で、ディフェンス技術や頭脳的な試合運びに定評がある。「S.O.G.」(Son Of God=神の子)と名乗る自信家としても知られている。近年は肩や膝の故障、プロモーターとの確執などで試合数が少なく、その点が不安材料といえるが、逆に休養になっているというとらえ方もできる。
試合1週間前の時点のオッズが5対4でウォード有利と出ているように、下馬評は真っ二つに割れている。コバレフの強打が炸裂、王者がKO防衛を果たすという予想と、ウォードのテクニックがコバレフのパンチを空転させて2階級制覇を果たすという見方だ。対照的な戦闘スタイルを持つ実力者同士の試合だけに展開予想は難しく、当日のコンディションや序盤の攻防が勝敗に大きく影響する可能性が高い。
(Written by ボクシングライター原功)
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<3団体統一世界L・ヘビー級タイトルマッチ>
セルゲイ・コバレフ(ロシア/3団体統一世界L・ヘビー級チャンピオン)
アンドレ・ウォード(米国/元WBA・WBC世界S・ミドル級チャンピオン)
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<S・フライ級10回戦>
ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ/前WBA・WBO世界フライ級チャンピオン)
レイムンド・タブゴン(フィリピン/フィリピン S・フライ級)
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