バルセロナに届いた何よりの吉報 代表でも輝きを放った2人のエース
メッシ以上のインパクトを残したネイマール
ブラジル史上初の金メダル獲得を果たしたネイマール。キャプテンとしての重責に耐え、見事にその役割を果たした 【写真:Enrico Calderoni/アフロスポーツ】
これまでバルセロナでは不安定なパフォーマンスが続いてきた彼は、ブラジル史上初の金メダル獲得という重責を担い、キャプテンとして母国開催の五輪に臨んだ。
ブラジルサッカー連盟はコパ・アメリカ・センテナリオへの招集を断念してまで、ネイマールに五輪の出場を優先させた。ブラジルサッカー界に唯一欠けていた五輪のタイトルは、それほどまでに重要だったからだ。
格下の南アフリカ、イラク相手にスコアレスドローに終わったグループリーグでは、ブラジル女子サッカー界のスター、マルタとの比較を用いた批判に耐えなければならなかった。だが、その後チームが調子を上げるにつれ、ネイマールはブラジルの顔としてチームをけん引。ドイツとの決勝ではパーフェクトな弾道の直接FKを決めただけでなく、母国に悲願のタイトルをもたらしたPK戦でのラストキッカーも務めた。
五輪を通して身に付けた強さをいかんなく発揮
バルセロナにとって、2人のエースの活躍は何よりの朗報だったに違いない 【写真:ロイター/アフロ】
チッチは9月1日、6日のW杯予選に多くの五輪メンバーを招集した。その初陣となったエクアドル戦では高地キトでのアウェー戦という厳しい環境の下、3−0という最高の結果を持ち帰ることに成功した。特に後半のプレーレベルは非常に高く、ネイマールは他の誰よりも際立った輝きを発していた。
五輪を通して自信と精神的な強さを身に付けたネイマールの成長ぶりは、この試合でもはっきりと見て取れた。この日の彼は久々に個人技を駆使した仕掛けのプレーを積極的に繰り返していた。
足の付け根を痛めたメッシは6日のベネズエラ戦(2−2)を前にバルセロナへ戻ったが、ネイマールは続くコロンビア戦でも1ゴール1アシストを記録する活躍でブラジルの2−1の勝利に貢献した。
それはバルセロナにとって、大西洋の向こう側から届いた何よりの朗報だった。
(翻訳:工藤拓)