【リアルジャパン】スーパー・タイガー、再びカシン戦へ 「タッグパートナーが僕の意気込み」

リアルジャパンプロレス

6.23後楽園ではカシンに不覚を取ったスーパー・タイガー。次戦でカシンへのリベンジを誓う 【リアルジャパンプロレス】

 前回のリアルジャパンプロレス6.23後楽園ホール大会では、ケンドー・カシン率いるはぐれIGF軍団に不覚を取ったスーパー・タイガー。しかし全日本プロレスの夏のシリーズ参戦を経て、プロレスラーとしてさらなる進化を見せた。

『GOLDEN AGE OF THE TIGER〜初代タイガーマスク35周年記念YEAR〜』(10日、東京・ディファ有明)では折原昌夫、間下隼人とタッグを結成し、必勝を期し抗争第2戦へと向かう。より太く幅の広いストロングスタイルを見せんとするタイガーが、決戦を前に闘志の炎を燃やす。

正攻法だけじゃないのをカシンから学んだ

カシンの“上手さ”にやられたと話すスーパー・タイガー 【リアルジャパンプロレス】

――前回6月大会ではカシン選手に不覚を取ってしまいましたが、対戦しての印象をお願いします。

 ああやってこちらが見ていないところで技を掛けたりしてくるのは、やはりインサイドワークと言いますか。僕はまだプロレスっていうものをちょっと真っすぐ取りすぎているのかなと思いました。そこがプロレスの奥深さではありますけど、そこは僕自身の弱さだったり甘さだと思うので、今回はそういったところも踏まえて挑まないといけないと思います。ただ、今回は折原選手と組んでやってもらえるということで、向こうも構えてくると思います。前回のストロングスタイルそのまんまだった長井(満也)さん、アレク(サンダー大塚)さんのチームとはまた違いますし、なんでこのパートナー、チームを選んできたのか? それはお客さんもそう思うんじゃないかと思いますが、そこが今回こちらの作戦でもあります。

――前回実際に手を合わせて、カシン選手からストロングスタイルを感じるところはありましたか?

 それはもうやる前から分かっていましたし、実際やってみて流石だなと思いました。その印象はまったく変わりません。将軍岡本にしても鈴木秀樹にしても、実力があるのは分かっていますし、やっていて楽しかったです。ただ、楽しかった先に油断ができるというんですかね。“ただ仲良しこよしでやっているんじゃないよ”っていう部分、戦いの厳しさというのがその間、間で入ってくると言いますか。

――カシン選手が持つそうしたインサイドワークといったものが、逆にタイガー選手にしてみれば長く望まれてきたものではないかと思います。

 真っすぐとらえなきゃいけないと思っていた部分がどうしてもありましたが、今まで鈴木みのるさんや、全日本さんでもエボリューションの諏訪魔先輩でしたり、そういった方たちと接するうちに段々ちょっとずつ分かってきたというか、そうやって自分の力に変えていかなきゃいけないと思っています。今回はこのタッグパートナーに意味を込めて、僕自身が動ける部分と動けない部分、そしてエサとして出す部分をどう組み合わせるか、そこを考えていますし、向こうが1番ビックリすると思います。

――こうした話の中でも、今までになかった相手への揺さぶりが感じられます。

 前回はあまりにも正攻法で行き過ぎました。長井さん、アレクさんと組んでバチバチのストロングスタイルでと思って行ったら肩透かしを食らって……。腹も立ちますし怒りも出ましたけど、やっぱり“上手いな”っていう悔しさですよね。あるいは自分がまだまだ甘いなっていう。

――やはりストロングスタイルを意識すると、どうしても正攻法で真正面から行き過ぎるきらいがあるのでしょうか。

 でも“それだけがプロレスじゃないよ”っていうのをケンドー・カシンさんに学ばせてもらったっていうか。今回の会見でも代表に歌を歌わせたり、ああいった要求をしてきましたけど、あれも実力があるからこそです。我々がガッチリ組んでいこうと思ったら、まずああやって油断をさせて、その上でリングではガチっとやるという。やっぱりその辺はスゴいし、ケンカを知ってる人たちだと思います。

ストロングスタイル追求は変わらない

折原(左)とタッグを組むということがひとつのアンサーでもあり、どんな試合展開になるか、注目だ 【リアルジャパンプロレス】

――カシン流の仕掛けをしてきた、今回の会見からすでに戦いは始まっているのですね。その上で今回は折原選手とのタッグ結成となりますが、こちらに関してはいかがでしょう。

 折原選手は長くリアルジャパンを支えてきてくれましたし、間下(隼人)を育ててくれた部分もあります。同じリアルジャパンという団体に出ていて志、思いは同じですから、向こうよりこっちの方がチームワークは長けていると思います。その上で今回はデコボコ感がキーワードだと思うので、それをケンドー・カシンにぶつけたいです。前回と違って今回はデコボコですが、それは本当に勝ちにいくからこそです。

―― 一筋縄ではいかないIFG軍団やカシン選手との戦いを経て、タイガー選手の中でストロングスタイルに対する思いが変わるようなところがあったのでしょうか。

 思いは一緒なんですけど、やっぱり“厚み”が足りなかったなって。もうただただ、真っすぐだけを求めていたのが、ケンドー・カシンにああいう戦いを見せられて、“お前の思いなんてすぐに折れるぞ”“これからもっと広いプロレスっていう世界でやっていくには、お前のストロングスタイルっていう思いだけでは細すぎるぞ”って前回の試合で言われた気がしました。その部分を前回の試合で見させてもらったので、それに対するアンサーを今回返せるようにと思っています。前回6月から今回の9月の間、僕は全日本さんのシリーズに出させてもらってきたので、この間で僕がどれだけ変わったかを見せたいと思います。

――ご自身ではどういったところが変わったと実感していますか?

 もう全然変わりました。なんかやっと“プロレスラーになってきたな”という実感があります。今までの試合間隔からしたら、下手すると5年分ぐらいを今年一気にやった感じがあります。でもそれが今楽しくて、うれしくてしょうがないと言うか。ケガもいろいろありますけど、それ以上に僕自身が燃えています。

――たしかに全国を回って試合を重ねていくのがプロレスラーというイメージはあります。

 その通りだと思いますし、やっぱり反省をすぐに活かせるんですよね。試合でアッと思っても間が空いてしまうともうその時には忘れてしまっていますし、やっぱり100の練習より1の試合ですね。試合で恥をかくなり何なりしても、その中でつかむものというのはすごく大きいです。だから6月から僕自身は進化していますし、あの時だったらただ「悔しい」「この野郎」っていうことしかなかったと思うんですけど、それがこの3カ月で“こういうことだったのか”って、ケンドー・カシンのメッセージを読み取れるようになりました。

――では、そのメッセージに対するアンサーを今回はどのように返しますか?

 本当に今回はタッグパートナーの2人が僕の意気込みだと思うので、そこをどう取ってもらえるかがキーワードだと思います。でもストロングスタイルを追求することは何も変わらないし、プロレスラーとしての幅であったり厚みを戦い中で見せていきたいので、そこを感じ取ってもらえればと思います。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント