アメリカズカップで2大会連続の表彰台 レース展開に見るソフトバンクの成長
艇長ディーン・バーカーの粘り強いセーリング
ゲート回航時もミスが減り、順位を落とすことなく抜けられるようになってきたソフトバンク・チーム・ジャパン 【中山智】
7月23日の本番レース初日は青空が広がり、秒速3〜5メートルほどの軽風の中でレースを開催。3レースが行われたが、ソフトバンク・チーム・ジャパンはその3レースすべてでスタートに出遅れる、あるいはスタート時刻前にラインを切ってしまうというミスをしてしまう。
しかし、艇長のディーン・バーカーは、そのミスをカバーする粘り強いセーリングで第1レースを4位、第2、第3レースは3位と手堅く順位をキープ。特に第3レースでは平均速度や最大速度は他チームとほぼ同じながら、最も帆走距離が短く方向転換も少なめという効率の良いセーリングを披露。初日を終えて、ソフトバンク・チーム・ジャパンは総合3位。トップは予想どおりランドローバー・BARだが、2位は同点でグルパマ・チーム・フランス。トップとの点差は3点と僅差で、2日目のレース結果によっては十分優勝を狙える順位だ。
ランドローバーとオラクルによるトップ争い
6レース中3レースで1位、2レースで2位と抜群の成績を収めたランドローバー・BAR 【中山智】
本番レース2日目は、前日よりも風速が上がり、フォイリング(翼走)できるAC45F(ワールドシリーズで採用されている艇種)としては絶好のコンディション。優勝を狙うソフトバンク・チーム・ジャパンは、前日同様実力を発揮してミスの少ないセーリングを見せていたが、それ以上に強さを見せつけたのが、ランドローバー・BARと、現在カップを所持しているチャンピオン艇のオラクル・チーム・USAだった。
この2艇が激しいトップ争いをし、全3レースの1位と2位をこの2艇で独占。本番レース2日目のレースは得点が倍になることもあり、第5レース終了時点でソフトバンク・チーム・ジャパンの優勝はかなり難しい状況となった。しかし3位の表彰台を狙うには、第5レースを終えて4位につけているエミレーツ・チーム・ニュージーランドに先着すればオーケーな状況に。
そこで最終の第6レースはエミレーツ・チーム・ニュージーランドを意識したレース運びとなり、両チーム抜きつ抜かれつの展開に持ち込まれた。ソフトバンク・チーム・ジャパンは最終ゲートでエミレーツ・チーム・ニュージーランドが回航する内側をつき逆転に成功すると、そのままフィニッシュラインを通過し第6レースは3位を獲得。狙いどおり総合でも3位と、2戦連続での表彰台となった。