全開で攻めたベッテル「最高の気分だった」 F1カナダGP無線ハイライト
タイヤを気にすることなく、最後まで攻められたベッテルはチームの戦略を批判しなかった 【LAT】
「僕らは、ほぼ同じペースだったから、僕もやれることはすべてやって、勝つためにトライした。ウォールすれすれまで行ったことだって何度もあったよ。そのくらいプッシュしていたんだ。マージンを残してばかりじゃ、つまらないだろう? 僕らはプッシュするために、ここにいる。ウォールに近づけば近づくほどエキサイティングで生きていることを実感できる。それでウォールをこすらずにクリアできたら、そりゃ最高の気分さ」
これほどまでに気温が低くならず、もう少しだけタイヤのデグラデーションが金曜のレベルに近ければ、ハミルトンのタイヤは最後にタレてベッテルの逆転劇もありえたかもしれない。ライコネンの追い上げも奏功したかもしれない。
しかし今季開幕からトラブルやアクシデント、予選の不発に見舞われ続けてきたベッテルにとって、100%全開でレースを戦うことができたのは初めてのことだった。そのレースで、自分たちにも優勝争いができる力があると証明できた。
優勝という結果こそ逃したものの、カナダGPでフェラーリが得たものは大きかったはずだ。
(米家峰起/Mineoki Yoneya)